カルナヴァレ美術館はパリの歴史や芸術を後世に残すために作られた美術館です。
絵画や写真や模型、フランスの著名人や歴代の国王などパリにゆかりのある人物の品々などでパリの歴史を振り返ることが出来る、とても興味深い美術館です。
無料とは思えないほど充実したコレクションだとの声が多く聞かれる人気の美術館です。
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1880年にオープンしたカルナヴァレ美術館は、パリで最も古い美術館です。
カルナヴァレ美術館立ち上げの話が持ち上がったのは第二帝政下。
パリ改造計画によってパリの街並みが大きく変わろうとしているとき、パリの歴史を残す場所が必要だとの声が上がりました。
当時のパリ県知事オスマン氏の指揮のもとマレ地区の邸宅 カルナヴァレ館が買い上げられ、カルナヴァレ美術館が誕生しました。
カルナヴァレ館は、歴史ある建造物が多く残るマレ地区のなかでもルネサンス期に建てられた貴重な邸宅です。
16世紀にパリ市議会議長、ジャック・デ・リニュリの邸宅として建てられ、17世紀には作家のセヴィニエ夫人が暮らすなどしました。
1866年に美術館へと改装するためパリ市が買い取り、1880年にカルナヴァレ美術館としてオープンしました。
1898年には隣接するル・プルティエ・ド・サン・ファルジョー館が併合され、現在の形に至ります。
2016年からは大掛かりな改装工事のためにその扉を閉め、2021年にようやく再オープンしました。
見どころ
美術館では、古代から現代にいたるまでのパリにまつわるありとあらゆる芸術品やゆかりの品が展示されています。
古き良きパリの街並み
受付を抜けると、まずは昔のパリの街なかに多く見られた吊り看板などが並ぶ展示室です。
凝った細工が施された看板や、可愛いイラストの看板など、今はもう存在しない多くの商店が栄えた時代を想像させます。
パリの建築装飾
2階にはフランス史における重要人物の邸宅の一部や装飾品、その時代を描いた絵画などが展示されています。
パリを代表する有名建造物の成り立ちや、どのような過程を経て現在の姿になったのかなども、模型や絵画とともに展示されています。
また、17世紀スタイルの装飾が見事なコルベール高官の邸宅の一室や、現在はシナゴーグになっているルイ・バルビエの元邸宅の美しい装飾の一部などがそのまま美術館に移築されています。17世紀の貴重なパリの装飾を堪能できます。
展示品は時代ごとに並んでいるため、建築様式や装飾の変化がわかりやすくなっており興味深く見学できます。
併設カフェレストラン「Fabula」もおすすめ
カルナヴァレ美術館にはカフェレストランが併設されています。中庭にあり、美しい建物と緑に囲まれたとても雰囲気のいいお店です。
カフェや冷たいドリンクから、ワインやビール、シャンパンまで揃っているので、お茶にもアペリティフにもぴったり。ランチとディナーも営業しており、夜は2時まで営業しているためゆっくり食事を楽しめます。
館内からも外から直接アクセスすることもできます。マレ地区でのんびり過ごせるカフェを探している方におすすめです。
最後に
有名どころの美術館は朝イチで行ってもすでに多くのお客さんがいますが、カルナヴァレ美術館は朝早く行けば人が少ないためゆっくり見学できます。
美術館は地下1階から地上3階まであり、思ったよりも広い作りです。見学時間には1〜2時間みておくのがいいでしょう。
常設展は無料ですが、期間限定で行われる特別展は有料です。特別展も見学したい場合は事前にチケットを購入しておくのがおすすめです。
基本情報
カルナヴァレ美術館 / Musée Carnavalet
- アドレス
- 23 Rue de Sévigné, 75003 Paris
- 営業時間
- 10:00〜18:00
- 定休日
- 月曜定休、1月1日、5月1日、12月25日
- 美術館入場料
- 常設展無料
- 特別展有料(18歳未満は無料)
- ◇チケット購入はこちらから
- カルナヴァレ美術館チケット予約公式サイト
- パリ・ミュージアムパスの利用
- 利用できません
- 公式サイト
- カルナヴァレ美術館
- 最寄り駅
- 地下鉄1番線
- サン・ポール(Saint-Paul)駅