サロン・デ・ヴァンといえば、ワイン好きなら一度は行ってみたいワインの祭典。
プロアマ問わず、新しいワインを開拓する絶好の機会です。
ワインを試飲し、気に入ったものがあればその場で購入が可能で、毎年たくさんの人が会場に足を運びます。
今年も43回目となるパリのサロン・デ・ヴァンがポルト・ド・ヴェルサイユの見本市会場で行われました。
フランス中から多くのワイナリーが参加するサロン・デ・ヴァンに行ってきたので、会場の様子をお伝えしたいと思います。
サロン・デ・ヴァンとは
まずサロン・デ・ヴァンとはどんなイベントなのか。
サロン・デ・ヴァンとはワインの見本市で、フランス中のワイナリーが参加するかなり大規模なイベントです。
会場は全ての人に開かれていて、チケットの購入で誰でも入場できます。業者やプロのみを対象としたものではありません。
今回わたしが行ってきたのはパリで行われたサロン・デ・ヴァンですが、フランスの他の都市でも行われています。
43ème Salon des Vins des Vignerons Indépendants – Paris
会場 : Parc des Expositions de Paris Porte de Versailles(パリ エキスポ)
(1 Place de la Porte de Versailles, 75015 Paris )
期間 : 2021年 12月 2日 〜 2021年 12月 5日
- 2日 10:00〜20:00
- 3日 10:00〜21:00
- 4日 10:00〜20:00
- 5日 10:00〜19:00
入場料 : 6€(大人と同伴の15歳以下は無料)
年に一回の開催ですが、パリではもう一つのサロン・デ・ヴァンが別の会場で行われます。
次回まで一年も待てない!という方はこちらに行ってみてはいかがでしょうか。規模は小さくなりますが、こちらも次回で29回目となる歴史あるワインの見本市で、毎年たくさんのワイナリーが参加します。
29ème Salon des Vins des Vignerons Indépendants – Paris Champerret
会場 : Espace Champerret
(6 Rue Jean Oestreicher, 75017 Paris )
期間 : 2022年 3月 18日 〜 2022年 3月 21日
- 18日 10:00〜20:00
- 19日 10:00〜20:00
- 20日 10:00〜20:00
- 21日 10:00〜18:00
入場料 : 6€(大人と同伴の15歳以下は無料)
サロン・デ・ヴァン会場の様子
4日にわたって行われるサロン・デ・ヴァン。
会場はサロン・デ・ヴァン以外にもさまざまな見本市が開かれるパリ エキスポです。
パリ エキスポにはいくつもパビリオンがあり、サロン・デ・ヴァンの会場はパビリオン⑦です。
会場は案内図などがなく少しわかりにくいのですが、パビリオン⑦は水平型エスカレーターで移動した一番奥にあります。
会場に入ると中はびっくりするほどの広さです。
写真の丸い看板の一つ一つがワイナリーです。ものすごい数ですよね。
アルコールのイベントなので子供は入場できるの?と思う方もいるかと思いますが、子供も入場は可能です。
実際小さなお子さんを連れている方もたくさんいましたよ。ただ試飲用のグラスをもらうことはできません。
サロン・デ・ヴァンの会場で出来ること
サロン・デ・ヴァンではもちろんワインの試飲、購入ができます。
会場にはワイナリーごとのスタンドが並んでいます。
スタンドには実際にぶどうを育て収穫し、ワインを作っている生産者の方が立っています。
私たちにとっても新しいワインを開拓する機会ですが、生産者の方にとっても自分のワインを広める重要なチャンスとなっています。
ワイン試飲の際には、ぶどうの品種、ぶどう畑の立地や生産地の気候、生産方法の違い、そのワインの特色などさまざまな説明をしてくれます。
実際にそのワインを作っているだけあって知識量が豊富で具体的で、どうやってそのワインが生まれるのかがよく分かります。
ワインへの情熱とともにサロン・デ・ヴァンに参加する生産者の方に対しては、こちらも、専門的な知識はなくとも、ワインへの関心や興味を持って話を聞きたいなぁと思いました。
わたしもワインに詳しくないなりに生産者の方の話に耳を傾け、ワインの特徴を理解しようと頑張りました。
正直匂いの違いはほぼわかりませんでしたが、味には大きな違いがあって興味深かったです。
サロン・デ・ヴァンに参加している多くのワイナリーのワインが市場に流通しておらず、ワイナリーで直接購入したり、こういった機会に出会うことでしか購入できなかったりします。
多くのキャビストがあるパリでさえも手に入らないワインはたくさんあり、フランスには市場に流通していないワインが数多くあります。
サロン・デ・ヴァンではそういったワインの中から自分のお気に入りの一本を見つけることができます。
会場にはワインのスタンド以外に飲食スペースがあり、軽食のスタンドが出ています。
フォアグラのパテや牡蠣、ハムなど、ワインにピッタリの食べ物が並んでいました。
飲食スペースにはテーブルもあって、みんな会場で購入したワインとつまみでアペリティフをしていました。
わたしはお酒があまり強くないので、購入したワインをそのまま会場で開けるなんて考えもしませんでしたが、飲食スペースはむしろそのために設けられているようでした。
みんな試飲ですでに飲んでいるし、お酒好きな人はおいしそうな牡蠣なんか見たらワインを開けたくなるのかも。
ただ飲食スペースはかなり簡素な感じです。家に帰ってからゆっくり飲むほうが個人的には落ち着いてワインが楽しめるかなと思います。
また会場にはお水が飲める給水ポイントも設置されています。試飲しすぎてもう味がわからないときや飲みすぎてしまったときは、水分をとって休憩しましょう。
会場の混み具合は…
わたしが行ったのは土曜日の午後14時頃。
お昼すぎなのでけっこう混んでいるかなと思いましたが、ほとんど待つことなくスムーズに入場できました。
入口ではまず荷物検査、それから衛生パスのチェックを受けました。それから受付にてチケットと交換で試飲用のグラスを受け取り、そして会場に入る事ができます。
衛生パスチェックの際に少し並びましたが、それ以外は並ぶことなくすぐ進めました。
入場はスムーズで、会場内も人は多いものの思ったほど混んではないなぁ〜と思っていたら、時間が経つにつれかなりの混み具合になっていきました。
わたしは17時過ぎに会場を出ましたが、そのときには入場の列ができていました。
けっこう遅い時間に来る人が多いんだなぁと思いましたが、よく考えたらワインの試飲をするわけですから、午前中からくる人のほうが少ないのかもしれません。
会場はとても広く、約600のワイナリーが参加しているので、ワインの試飲には思う以上に時間がかかります。ワインが好きな方ならなおさら試飲は終わりが見えないでしょう。
人出は増えるばかりで夕方ごろの会場はかなりの混み具合でした。
会場の雰囲気
会場には幅広い年齢層の人がいて、フランス人のワイン好きがよく表れていました。
小さな子供を連れた家族から、おじいちゃんおばあちゃんまで、なかには大きなバックパックを背負った人など、本当にいろんな人がいました。
会場は人の多さのせいなのか、12月にも関わらずなかなかの暑さ。
半袖のTシャツで試飲する人もけっこうたくさんいました。
会場の入口横にはクロークもありコートなどを預けられるので、上着を持ち歩きたくない人は利用するといいと思います。
クロークの反対側にはカウンターがあり、サロン・デ・ヴァンのカタログが4€で販売されているほか、会場のマップやワイナリーのリストなどが置いてあります。
会場はとても広いので、効率よく回りたい人はマップを手に入れておくといいですね。
サロン・デ・ヴァンではワインを一本から購入できるわけですが、何本も購入すると持って帰るのが大変ですよね。そのために会場にはお買い物用のキャリーバッグを持ってきている人がたくさんいました。
フランスではスーパーへ行く際にキャリーバッグを利用する人が多いのですが、それをサロン・デ・ヴァンにも活用しているわけですね。
最後に
わたしは10箇所ほどのワイナリーの試飲をしました。各ワイナリーでも何種類もワインがあるので、結果的に思ったよりたくさんの種類の試飲ができました。
普段からそんなにお酒を飲む方ではないので、こんな量の試飲ができるとは思いませんでしたが、気持ち悪くなったりすることもありませんでした。
それにワインには全く詳しくないですが、それでも自分好みのワインが見つかりました。
こういうワインが好きだなというなんとなくの傾向はわかっていましたが、それぞれのワインの特徴を聞きながら試飲することで、それがはっきりした感じです。
サロン・デ・ヴァンを回るには自分の好みの味を把握しておくことはとっても大事ですよね。
ワインに詳しくないわたしでも楽しめたので、ワイン好きな方なら間違いなく有意義な時間を過ごせると思います。
ワインに少しでも興味がある方にはぜひ行ってほしいおすすめのイベントです。
わたしもまた来年のサロン・デ・ヴァンで新しいワインを開拓したいと思います。
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