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【パリ観光】コンコルド広場|ギロチンの歴史と観光ガイド

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パリの中心部に位置するコンコルド広場は、フランスの歴史を物語る重要な舞台です。シャンゼリゼ通りとチュイルリー庭園に挟まれたこの広場からは、凱旋門やエッフェル塔を一望でき、パリの美しさを存分に味わうことができます。

フランス革命の舞台となった歴史的な場所でもあり、現在はエジプトのオベリスクや美しい噴水で多くの観光客を魅了しています。パリ観光で必見の名所を、その歴史から見どころまで詳しく解説します。

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コンコルド広場って?

コンコルド広場は、フランス・パリ8区にある大広場です。約7,6ヘクタールという広大な面積を誇り、パリでもっとも大きな広場として知られています。広場の中央には古代エジプトのオベリスクがそびえ立ち、周囲には美しい噴水や8つの都市を表現した彫像が配置されています。

コンコルド広場はどこにある?

コンコルド広場は、パリ8区、セーヌ川右岸の中心部に位置しています。ルーヴル美術館と凱旋門の間に位置し、シャンゼリゼ通りの起点となっています。地下鉄1号線、8号線、12号線のコンコルド駅が最寄り駅です。

周囲には観光名所が連なり、広場からは四方向に美しいパリの景色が広がります。西にはシャンゼリゼ通りと凱旋門、東にはテュイルリー庭園とルーヴル美術館、そして目の前にはセーヌ川が流れています。

コンコルド広場への行き方

コンコルド広場へは地下鉄を使ってアクセスできます。地下鉄1・8・12番線が通るコンコルド駅を降りたら、すぐにコンコルド広場です。

73 Pl. de la Concorde, 75008 Paris
24時間見学可能
地下鉄1・8・12番線 コンコルド駅(Concorde)
〈周辺の観光施設〉
ルーヴル美術館(徒歩15分)
オランジュリー美術館(徒歩2分)
ジュ・ド・ポム(徒歩2分)
シャンゼリゼ通り(徒歩0分)
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ(徒歩0分)
グラン・パレ(徒歩10分)
プチ・パレ(徒歩10分)
【コンコルド広場を地図で見る↓】

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コンコルド広場の歴史

パリ ギロチン処刑が行われたコンコルド広場 オベリスクと噴水

コンコルド広場は建設当時は「ルイ15世広場」という名前でした。ルイ15世の栄光を讃える目的で造られ、広場には王の騎馬像が建てられたものでした。

コンコルド広場での歴史上もっとも重要な出来事といえば、ルイ16世とマリー・アントワネットのギロチン処刑ですよね。フランス史の大転換期となる出来事です。

1772年に広場が建設されてから、激動のフランス政治の中心でもあったコンコルド広場。この広場で起きた歴史的出来事をちょこっとご紹介します。

コンコルド広場で起きた主な出来事

1772年:「ルイ15世広場」として建築家ジャック=アンジュ・ガブリエルにより創設
1792年:フランス革命の激化により騎馬像が引き倒される(8月11日)
1792年:像の撤去に伴い広場は「Place de la Révolution(革命広場)」と呼ばれる
1792年:広場での初めてギのロチン処刑が行われる
1793年:ルイ16世が処刑される(1月21日)
1793年:マリー・アントワネットが処刑される(10月16日)
〜 1793年から1794年にかけて多数のギロチン処刑が行われる 〜
1795年:「コンコルド広場」と命名(調和・和解を意味する)
1836年:エジプトから贈られたルクソールのオベリスクが設置される
1837-38年:Fontaine des FleuvesとFontaine des Mersの2つの記念噴水が設置される
1838年:広場を囲む8つの都市を象徴する彫像(八都市の彫像)が設置される
1918年(第一次世界大戦終戦期):アルマニャク講和後、第一次世界大戦の戦利品の展示がコンコルド広場で行われる
1944年:パリ解放(8月25日) – 広場は解放を祝う市民の集まる場所となる
1937年:コンコルド広場およびその建築要素が歴史的建造物に指定される(3月23日)
2023年:広場の二つの噴水の修復作業が行われる
2024年:パリオリンピックの競技会場、パラリンピックの開会式会場となる
2025年:広場の再整備プロジェクトが決定(庭園広場としての要素強化、車両通行を減らし緑地を増やすなど自然・気候変動対応を重視した設計)

ルイ15世の栄光を讃えた広場からギロチンの舞台、パリ解放、現代ではパリオリンピックの主要舞台と、数々の出来事に立ち会ってきたコンコルド広場。現在は広場をよりよいものにするためのプロジェクトも進んでいて、完成が楽しみです。

コンコルド広場ではさまざまな出来事がありましたが、もっとも象徴的なのはギロチン処刑ですよね。そこで、ギロチン処刑の歴史をちょっぴりご紹介します。

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コンコルド広場のギロチンの歴史

コンコルド広場で初めてギロチン処刑が行われたのは1792年のこと。それまではカルーゼル広場で行われていました。

当時、王室調度保管所(広場の正面に建っている。現在のオテル・ドゥ・ラ・マリーヌ)から王室冠宝が消失した事件があり、その犯人がこの広場前の面前で処刑されたのが、コンコルド広場での最初のギロチン処刑といわれています。

その後、1793年1月21日にはルイ16世が、同じ年の10月16日にマリー・アントワネットがコンコルド広場でギロチンにかけられます。

マリー・アントワネットの最期の言葉は、死刑執行人シャルル=アンリ・サンソンの足を踏んでしまった時に言った「お赦しくださいね、ムッシュウ。わざとではありませんのよ(Pardonnez-moi, monsieur. Je ne l’ai pas fait exprès) 」だといわれていますね。

さらに、1793年から1794年にかけては多くの人がコンコルド広場でギロチンにかけられました。ギロチン刑を受けた正確な人数は把握されていませんが、約1,119件だとする研究もあります。1000人以上もの人が広場で命を奪われたと考えると恐ろしいことですね。

コンコルド広場で処刑された著名人・有名人には次のような人物がいます。

ルイ16世(1月21日)
マリー・アントワネット(10月16日)
ロラン夫人(フランス革命時のジロンド派の指導者の一人)
シャルロット・コルデー(フランス革命時にジロンド派を擁護し、対立する山岳派のリーダー ジャン=ポール・マラーを暗殺した)
ルイ・フィリップ2世 (オルレアン公・フランスの王族でオルレアン派の指導者)
ジョルジュ・ダントン(政治家)
マルゼルブ(政治家。ルイ16世の弁護士も務めた)
デュ・バリー夫人(ルイ15世の公妾。マリー・アントワネットとは対立関係にあった)
ラヴォアジエ(化学者)

マレ地区にあるカルナヴァレ美術館には、1793〜1794年のギロチン処刑に関わる資料を展示しています。ギロチンの刃の遺物や当時の判決文を見ることができます。興味がある人はぜひ見学してみてくださいね。

ちなみにカルナヴァレ美術館は無料で見学可能です。

 ▼カルナヴァレ美術館についての記事はこちら▼

【パリ観光】カルナヴァレ美術館|見どころ・アクセス・開館時間

Klook.com

コンコルド広場の魅力と見どころ

ギロチンの舞台という暗い過去から、現在は多くの観光客が足を運ぶ名所となったコンコルド広場。コンコルド広場へ行ったらチェックしたい見どころを解説します。

コンコルド広場は観光名所が多いエリアにあるので、別の観光地へ向かう途中に通りかかる場合もあります。そんなときは今回ご紹介する見どころを思い出して、ついでに観光してくださいね。

オベリスク

パリ ギロチン処刑の舞台コンコルド広場 オベリスク 噴水

広場の中心にそびえるオベリスクは、当時のエジプト総督ムハンマド・アリからフランス王へ送られたもの。ルクソールのアモン神殿入口に置かれていた一対のオベリスクのうちのひとつで、もう片方は現在もエジプトに残っているそう。

高さ約22.83メートル、重さ約222〜230もあるオベリスクの輸送は大変なもので、専用の船を造ってナイル川や地中海を渡り、1836年にコンコルド広場中央に設置されました。

設置場所に革命期にギロチンが置かれていたコンコルド広場が選ばれたのは、政治的・象徴的な意味合いあるとされています。過去の流血の記憶を背負う広場を、異国の古代文明の遺物で飾ることで、新しい時代の象徴とする意図があったと考えられています。

オベリスクは巨大な日時計の針の役割も果たしていて、コンコルド広場は世界最大の日時計としても機能しています。設置当時はこのような意図はなく、1999年にフランスの時計職人で技術者のデニ・サヴォワが主導して真鍮のインレイを地面に埋め込み、日時計の機能が備わりました。

2022年から2023年にかけては修復工事が行われ、頂上に金色の円錐形の装飾が新たに追加されています。光り輝くオベリスクの先端も見てみてくださいね。オベリスクは歴史的建造物にも指定されています。

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美しい夜景

コンコルド広場は24時間開放されていて、時間帯によって異なる魅力を楽しむことができます。特に夜はライトアップされた噴水とたくさんの街灯で、幻想的な雰囲気を堪能できます。夕方の日が沈む瞬間もおすすめ。心が洗われるような美しさですよ。

美しい噴水

広場には2つの噴水があり、1838年に建築家ジャック=イニャス・イットルフによって完成されました。北側には「河川の噴水(Fontaine des Fleuves)」、南側には「海の噴水(Fontaine des Mers)」があり、海軍の力と海軍省を讃えています。

1837-1838年にかけて鋳鉄で作られたこれらの噴水は、2023年に大規模な修復工事を受け、オリジナルの美しさを取り戻しました。日中は水の流れが涼やかな音を奏で、夜間はライトアップされて幻想的な姿を見せます。

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イベントの会場にもなっている

コンコルド広場はさまざまなイベント会場としても活用されています。

2024年パリオリンピックでは、スケートボード、BMXフリースタイル、バスケットボール3×3、ブレイキンの競技会場として使用され、パラリンピックでは開会式の会場となりました。

全仏オープンやラグビーワールドカップ2023の際には、巨大スクリーンが設置され、ファンゾーンとして多くのスポーツファンを楽しませました。

その他にも年末のイベントや文化的催し物の会場として使われ、パリ市民や観光客に愛され続けています。

冬はクリスマスマーケットの会場へ変身

コンコルド広場の冬の楽しみはなんといってもクリスマスマーケット!以前はパリ市庁舎前広場で開催されていたものがコンコルド広場に移動し、2024年に初めて開催されました。

グルメスタンドなどは少ないですが、まるでサンタクロースの村に来たような気分が味わえる美しいクリスマスマーケットです。広場の改修プロジェクトが発表され、2025年以降はどうなるかわかりませんが、またぜひ開催してほしいところです。

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コンコルド広場の楽しみ方

オベリスクと噴水を鑑賞

パリ コンコルド広場 噴水

まずはオベリスクと噴水の鑑賞&写真撮影で広場のオブジェを堪能しましょう。とくに噴水は改修工事が行われたばかりなので、色鮮やかで美しく写真映え抜群です。

オベリスクには古代エジプトの象形文字が記されているのでじっくり見てみて。オベリスクは巨大日時計の指針にもなっているので、実際に正確な時間を刻んでいるのか見てみるのもおもしろいですよ。ほとんどの人は気にせず通り過ぎていますが、広場の地面には時間を表す数字と線が書かれています。

オテル・ドゥ・ラ・マリーヌからの絶景

オテル・ドゥ・ラ・マリーヌはコンコルド広場の正面に立つ博物館です。2021年にオープンした新しい施設なので知らない人も多いのではないでしょうか。

オテル・ドゥ・ラ・マリーヌにはコンコルド広場に面した場所にロッジアと呼ばれるバルコニーのようなものがついています。そこからのコンコルド広場の眺めは抜群!遠くまで見渡せ、エッフェル塔やグラン・パレ、ブルボン宮殿がよく見えます。

コンコルド広場を訪れるならオテル・ドゥ・ラ・マリーヌも一緒に訪れて2倍楽しみましょう。

 ▼オテル・ドゥ・ラ・マリーヌについての記事はこちら▼

【パリ観光】オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ|見どころ・チケット予約方法・所要時間

夕方〜夜にかけての景色を楽しむ

コンコルド広場がもっとも美しく輝く時間は夕方から夜にかけて。パリはあまり高い建物がなく広場は開けているので、街の中心にいても夕日がよく見えます。夕日が沈む方角にはエッフェル塔とシャンゼリゼ通りがあり、オレンジ色に染まる空とパリのシンボルは格別の美しさです。

日が沈んでからは広場に並ぶたくさんの街灯が灯り、幻想的な雰囲気になります。12月頃からはパリの各地でイルミネーションが始まるので、コンコルド広場の夜景からシャンゼリゼ通りやヴァンドーム広場へ、イルミネーション巡りをするのもおすすめですよ!

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コンコルド広場とその周辺の治安

コンコルド広場のあるパリ8区は、フランス大統領官邸(エリゼ宮)のある「エリゼ区」と呼ばれる政治と行政の中心エリアです。そのため治安は比較的良好ですが、観光地として多くの人が集まるため、スリなどの軽犯罪には注意が必要です。

広場周辺は交通量が非常に多く、車も自転車も多く通る場所なので、横断するときには注意が必要です。特に広場を囲む道路を渡る際は、信号をしっかり確認し、周囲の交通状況に気を付けましょう。

夜間も比較的安全ですが、人通りの少ない時間帯は一人歩きを避け、貴重品の管理には十分注意してください。裏通りなど暗い道は避け、大通りを歩くようにしてくださいね。

コンコルド広場周辺の治安

・治安は比較的良好(エリゼ宮などがある政治と行政の中心エリアであるため)

・安全ではあるものの、観光客狙いのスリなどの軽犯罪には注意が必要

・交通量が多いので道の横断時には注意

・夜も比較的安全。でも裏通りや人気のない道は避けよう

コンコルド広場はギロチン処刑という暗い過去から、交通・観光の中心として生まれ変わった場所。フランスの歴史を感じつつパリの美しい景色を楽しみましょう。

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