芸術の都とも呼ばれるパリには、大小合わせて200以上の美術館があります。
すごい数ですね。
毎月第一日曜日は、美術館を始めとする特定の文化施設が無料で入場できるなど、誰に対しても芸術や建築、文化にふれる機会が平等に開かれているフランス。
昔からアートや建築が発展してきた国ならではですよね。
もちろんそんなフランスには、入場料無料で楽しめる美術館もいくつもあります。
無料とはいえ、見ごたえのある美術館ばかりですので、ぜひ観光の際に訪れてみてください。
プチ・パレ/ Petit Palais
プチ・パレは1900年のパリ万博の際に美術展示場として建設された建物です。
パリ万博終了後の1902年に美術館としてオープンしました。
プチ・パレでは常設展とともに一定期間のみ開催される特別展が開催されており、毎回人気を博しています。
常設展は無料とは言え充実したコレクションを収蔵しています。
コレクションは古代の芸術作品から中世、そして20世紀までと全ての時代を網羅しています。
作品ジャンルも絵画、彫刻、宝飾品や調度品など多岐にわたります。なかにはドラクロワやセザンヌなど有名画家の作品も含まれています。
プチ・パレはパリ万博の際に作られた当初から、建物自体も芸術作品と呼べるほどの傑作であるとして高い評価を得ていました。
バラエティに富んだ豊かな装飾と独創的な間取りが称賛されたその建物も、見る価値大です。
また、館内に併設されている中庭に面したカフェと、ブックストアもおすすめ。
こちらは開館時間中はアクセス自由なので、ぜひ常設展とともに足を運んでみてください。
INFORMATION
常設展無料(特別展有料)
アドレス:Av. Winston Churchill, 75008 Paris
コニャック・ジェイ美術館 / Musée Cognacq-Jay
コニャック・ジェイ美術館はマレ地区にあるこじんまりとした美術館です。
ドノン館と呼ばれる邸宅を改装して作られ、主に18世紀の芸術品を展示しています。
建物の中央には中庭があり、中庭の奥の建物は16世紀に建てられたパリで最も古い建造物の一つです。
展示作品はそれほど多くはありませんが、かつてはヴェルサイユ宮殿で王家が使用していたポーランド式の天蓋付きベッドや、フランスのロココ期の画家モーリス・カンタン・ドゥ・ラ・トゥールの作品など、貴重な作品も展示されています。
絵画、彫刻から宝飾品、磁器や装飾品などの家具調度品など様々なジャンルに及ぶ展示品にも関わらず、全体にまとまった雰囲気なのは、ドノン館と作品の洗練された雰囲気がぴったりだからなのでしょう。
INFORMATION
常設展無料
(※特別展開催中は常設展のみへのアクセスは不可となり、美術館への入場は有料となります。)
アドレス:8 Rue Elzevir, 75003 Paris
カルナヴァレ美術館 / Musée Carnavalet
カルナヴァレ美術館もコニャック・ジェイ美術館と同じく、マレ地区にある美術館です。
2つの美術館は徒歩で5分もかからないところに位置しているので、一緒に訪れるのがおすすめです。
カルナヴァレ美術館は2016年から修復工事のため閉館していましたが、2021年についに再オープン。
更に見やすくなった館内と、歴史あるカルナヴァレ館の建築も見どころです。
パリ歴史博物館とも呼ばれるこの美術館は、パリの歴史を記憶する貴重な美術館です。
約60万点の作品を収蔵しており、展示品はパリの歴史を辿れる模型や遺跡、パリに暮らした著名人の自画像やゆかりの品など多岐にわたります。
フランスの歴史上の出来事や市民の生活の様子を描いた絵画、歴史上の人物が使用した品など興味深い展示品も多くあります。
また、パリの優れた建築美術装飾をそのまま館内に移設・展示している展示室もあり、優雅なパリに浸れる空間になっています。
無料とは思えないほど充実した展示、という声が多く聞かれる人気の美術館です。
INFORMATION
常設展無料(特別展有料)
アドレス:23 Rue de Sévigné, 75003 Paris
ブールデル美術館 / Musée Bourdelle
パリの主要駅の一つであるモンパルナス駅から徒歩5分ほどのところにあるのが、彫刻作品を主に展示するブールデル美術館です。
ブールデル美術館はロダンの弟子であったアントワーヌ・ブールデルの作品を展示する美術館。
美術館の中にはブールデルが実際に使用していたアトリエがあり、内部も見学することが出来ます。
石膏やキャンバスなどが雑多に置かれたアトリエからは、今でもブールデルがここで作品作りをしているかのような空気が感じられます。
広い展示室には大型の彫刻が展示されており迫力たっぷり、見ごたえたっぷりです。
力強いブールデルの彫刻をじっくり楽しめる、彫刻作品好きにはたまらない空間となっています。
中庭に飾られた彫刻も美しく、隠れた穴場美術館です。
INFORMATION
常設展無料(特別展は有料の場合あり)
18 Rue Antoine Bourdelle, 75015 Paris
ロマン派美術館 / Musée de la Vie romantique
パリ9区の静かな住宅街にあるのが、ロマン派美術館です。
こちらはオランダ人画家アリ・シェフェールの邸宅に作られたこじんまりとした美術館です。
常設展だけであれば30分ほどで見終わってしまう小さな美術館ですが、緑あふれる中庭と田舎の一軒家のような可愛らしい外観が観光客を惹きつけています。
常設展では、シェフェールの絵画作品を中心に、彼と親交のあった人々のゆかりの品などを展示しています。
館内はパリでよく見られる豪勢な邸宅美術館とは違い、趣のある素朴な装飾です。
作品を鑑賞した後は、中庭に併設されたカフェでのんびり一息つくのがおすすめ。
緑に囲まれたとっても雰囲気のいいカフェです。
INFORMATION
常設展無料(特別展有料)
Musée de la Vie romantique公式サイト
ヴィクトル・ユゴー記念館 / Maison de Victor Hugo
最も有名なフランス人作家の一人であるヴィクトル・ユゴーが暮らしたアパルトマンが記念館として公開されています。
記念館はパリで最も古い広場であるヴォージュ広場のすぐ側にあります。
ヴォージュ広場の周りは赤レンガのルネサンス様式のアパルトマンで囲まれており、その中の一つにヴィクトル・ユゴーが家族と暮らしたアパルトマンがあります。
ヴィクトル・ユゴーは30歳のときから16年間このアパルトマンで暮らしました。
記念館の中には、ヴィクトル・ユゴーが亡命先のガーンジー島で暮らした部屋や、後に暮らしたパリの別のアパルトマンの部屋が忠実に再現されています。
美術装飾家としての才能もあったユゴーは、独特のセンスで部屋を装飾しており、一つ一つの部屋でとても興味深い装飾を見ることが出来ます。
INFORMATION
常設展無料(特別展有料)
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