フランスはグルメの国として世界中から評価されていますよね。
フランス料理、ワイン、チョコレート、マカロンなど、フランスを代表する食べ物は数多くありますが、忘れてはいけないのがフランスのパン文化です。
フランスには数多くのパン屋があり、バゲットはフランスの食卓に欠かせないもののひとつとなっています。
パリでは毎年もっともおいしいバゲットを決めるコンクールが開催されるなど、バゲットはフランスの食文化においてとても重要なものです。
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フランスのパンといえばバゲットですが、クロワッサンに代表されるペストリーもとても人気。
ペストリーは仏語ではヴィエノワズリーと言います。
フランス人は朝食に菓子パンのようなものや焼き菓子など甘いものを食べることが多いので、ヴィエノワズリーは特に朝食に欠かせないものなんです。
ヴィエノワズリーにはパン・オ・ショコラやショソン・オ・ポムなどいろんな種類がありますが、日本人にとって一番馴染みがあるのはクロワッサンではないでしょうか。
しかしなんと、フランスの多くのパン屋ではクロワッサンは工場で生産された冷凍のものを使っているんです。。。!冷凍ヴィエノワズリーを使っているパン屋の数は全体の約80%と言われています。
パン屋でクロワッサンを買って、パリの街を眺めながら食べ歩く姿はまさにパリジャン、といった感じですが、そのクロワッサンはもしかして冷凍かも。。。!
そこでparis magazineでは、冷凍ではないのはもちろん、“本当においしいクロワッサン”を探すべく、クロワッサンの食べ比べをしていきたいと思います。
冷凍と本物の違い
まずは、冷凍とそうでないものをどう見分けるのか?完全に見分けることはできませんが、ある程度は予測することができます。いくつか手がかりがあるので、判断材料にしてみてください。
見た目
まず最もわかりやすいものは、クロワッサンの形です。
工場で作られる冷凍クロワッサンは全てが同じ形。ひとつづつパン職人が作った場合にはそうはなりません。
もし、お店に並んでいるクロワッサンが全て同じ形に見えたら、要注意です。冷凍の可能性が高いです。
バターの風味
冷凍のものは手作りのものと比べて、バターの風味が格段に落ちます。
買ってみないと判断できませんが、バターの匂いがあまり香ってこないものは冷凍かもしれません。
値段
冷凍のクロワッサンはその原価も手間も省かれているのだから、当然安く売られていると思いませんか?
それ、実は間違いなんです。
他より安いものはおいしくないのかな、品質が劣るのかな、と感じてしまうのが人間心理ですが、安くていいもの、安くておいしいものは世の中にたくさんありますよね。
クロワッサンに関しても同じで、安いから冷凍、高いから手作り、とは安易に言えないのです。
もちろんお店によって値段設定は違ってくるので一概には言えませんが、冷凍のもののほうが手作りよりも高く販売されていることは珍しくないのだそうです。
ということで値段に関して言えることは、“高いから手作りだ”と判断してはいけないということです。
翌日もおいしく食べられる
手作りのクロワッサンは翌日でもおいしく食べられるという特徴があります。
きれいに重ねられた生地のおかげでサクサク感もキープされ、バターの風味も失われません。反対に、冷凍のものは翌日になるとサクサク感が失われ、モサッとしてしまいます。
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オペラ地区のパン屋で食べ比べ
食べ比べをするにあたっては、事前にSNSや公式サイトなどを確認し、クロワッサンを手作りしているだろうと思われるパン屋を選びました。
“fait maison”(home made)と書いてあったり、SNSでクロワッサンをプッシュしているところはしっかりお店で作っているだろうと判断しました。
今回は観光にも人気のエリア、オペラ地区で見つけたパン屋のクロワッサンを食べてみました。
BO et MIE
まずひとつめは、最近パリで大人気のBO et MIEです。
2017年に一号店をオープンさせてから、今ではパリの中心部に三店舗を構えるまでに急成長したパン屋です。
“100%手作り”を歌っており、ヴィエノワズリー類もお店で丁寧に作られていると思われます。
お店にはカフェスペースも設けられていて、とてもおしゃれな空間になっています。
一番最近オープンしたリヴォリ通り沿いのお店は、同店で最も広いカフェスペースが作られており、ほとんどカフェと呼んでもいいほど広々したお店になっています。
そしてこちらがBO et MIEのクロワッサン。
手前がクラシックなクロワッサン。奥はフランボワーズのクロワッサンです。
フランボワーズの色がとてもきれいで、つい二種類購入してしまいました。
バターの香りがしっかり、断面の層もとてもきれい。フランボワーズもしっかりきれいな層になっています。
お味はと言うと。。。外はサクサク、バターの風味もしっかり感じられます。
それだけではなく、ほんのり甘みが感じられるのが個人的にはとても好きなポイントでした。
フランボワーズの方は、クロワッサン生地とフランボワーズの量のバランスがよくてとてもおいしかったです。
フランボワーズの酸味がほのかに感じられて、甘いだけじゃないのもおいしい!見た目に惹かれて購入したフランボワーズでしたが、期待以上の味でした。
クラシックなクロワッサンもおいしかったですが、ここではぜひフランボワーズ味を試してほしい!
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Boulangerie JOSEPH
こちらは、日本食レストランが並ぶエリアのど真ん中にあるパン屋さんです。パリ市内に二店舗あり、もう一店舗は15分ほど歩いたところにあります。
こちらにはクロワッサンが二種類あり、今回はcroissant au beurre(バタークロワッサン)を購入してみました。
このクロワッサン、かなりサイズが大きめ!通常の1,5倍ほどの大きさで、値段は1,2€でした。かなりお得感があります。
お味の方は、こちらもバターの香りがしっかり、層もきれいでサクサクしていました。
BO et MIEのクロワッサンはほんのり甘みがありましたが、こちらは甘みはなく、バターの風味が際立つお味です。サクサク感はJOSEPHの方が強く感じました。
まとめ
今回は二つのパン屋のクロワッサンを食べ比べてみました。
両者ともにバターの香りがよく、サクサクしていてとてもおいしかったです。
どちらもおすすめですが、BO et MIEのクロワッサンには甘みがあり、JOSEPHのクロワッサンは甘みはなくサクサク感が強いという特徴がありました。
予定外の購入となったBO et MIEのフランボワーズクロワッサンも、かなりおすすめです。
好みにあうクロワッサンをぜひ試してみて下さい。
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