コンコルド広場の正面に堂々と立つオテル・ドゥ・ラ・マリーヌ。3年間の改装工事と世界的パンデミックによる1年の延期の後、2021年に一般公開に至りました。
パリの新名所となったオテル・ドゥ・ラ・マリーヌですが、どんな歴史を持ちどんな役割を果たしてきた場所なのか、知らない人も多いのではないでしょうか。
ここではオテル・ドゥ・ラ・マリーヌの歴史とともに、見学時の見どころやチケット予約方法などを紹介していきます。
目次
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Klook.comオテル・ドゥ・ラ・マリーヌとは
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌは主に18世紀の調度品や装飾、アパルトマンを展示する美術館です。ルイ15世の時代の豪華な暮らしぶりを覗くことができます。
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌは以前はフランス海軍省の本部として利用されていた建物です。そこから海軍省を意味する「オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ」の名が付きました。
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌは海軍省本部となる以前、王室の調度品を保管する場所として機能していました。展示内容は、主にこの時代のアパルトマンや家具インテリアの調度品などです。
ヴェルサイユ宮殿を思わせるような豪華な部屋ばかりで、見ごたえたっぷり。最近パリでオープンした美術館・博物館施設のなかで、もっとも話題になった施設です。これは見に行くしかない!
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌの歴史

当時の国王ルイ15世を称える広場として「ルイ15世広場」(現在のコンコルド広場)の構想が持ち上がったのは1748年のこと。その際に、すでに広場予定地の北側にあった建物(現在のオテル・ドゥ・ラ・マリーヌ)の用途が検討された結果、王立調度品保管所が移転することになりました。
王立調度品保管所としての役割

王立調度品保管所とは王の住居の調度品を管理する機関のこと。王の居住地の内装・インテリア装飾の一切を請負い、家具の選定やその購入・保管など全てを任されていました。
1767年からはピエール・エリザベスが、1784年からはマーク・アントワーヌ・ティエリーが執政官として王立調度品保管所を取り仕切りました。
執政官は王立調度品保管所内に用意された豪華なアパルトマンに住み込み、職務にあたったということです。特に初代執政官のピエール・エリザベスは作業用スペース、スタッフ用住居、ギャラリー、礼拝堂など業務に集中できるよう、建物をすみまで整えました。
王立調度品保管所の終焉のきっかけとなったのは1789年のフランス革命。王政の象徴の一つだった王立調度品保管所は王政の廃止とともにその扉を閉めました。
海軍省本部

1789年フランス革命が始まると、当時のフランス国王ルイ16世はすぐにヴェルサイユからパリへと移りました。同時にヴェルサイユに置かれていた全ての行政機関もパリへと移動し、そこで海軍の引越し先となったのが王立調度品保管所の一部です。
それから10年も経たないうちに、王立調度品保管所はその全体が海軍省本部となりました。
ここから海軍省本部が現在の15区にある建物に移る2015年まで、2世紀以上にも渡って海軍の本部として機能することになります。
海軍省本部が15区に移ってからは、オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ内部をオリジナルに近い状態に戻すべく、2017年から復元・改修工事が行われてきました。そして2021年のオープンへと至ったのです。
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オテル・ドゥ・ラ・マリーヌはどこにある?
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌはパリ8区、コンコルド広場に面したところにあります。パリの高級ホテル オテル・ド・クリヨンと対をなす場所に位置します。
すぐ近くには、シャンゼリゼ通り、オランジュリー美術館、マドレーヌ広場とパリの名所が集まっています。
マドレーヌ広場からオテル・ドゥ・ラ・マリーヌ、オランジュリー美術館でモネの「睡蓮」を堪能したのち、シャンゼリゼ通りを練り歩く観光ルートはおすすめですよ。
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌへの行き方・最寄り駅
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌはすぐ近くに地下鉄駅があるので、地下鉄でのアクセスが便利です。
最寄り駅は地下鉄1・8・12番線が通るコンコルド駅です。駅を出るとすぐ目の前にオテル・ドゥ・ラ・マリーヌが見えます。
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オテル・ドゥ・ラ・マリーヌの営業時間・定休日
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌは定休日はなく、毎日10時30分から19時まで営業しています。
金曜日は夜間営業日となっていて、21時30分まで営業しています。
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌの所要時間
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌには3つの見学コースがあります。
ひとつは「アパルトマン+サロン&ロッジア」で見学時間は約1時間15分です。もうひとつのコースは「アル・タニ・コレクション+サロン&ロッジア」で見学時間は約1時間分。最後のひとつは「サロン&ロッジア」で見学時間は45分です。
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オテル・ドゥ・ラ・マリーヌの入場料・チケット予約
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌは見学コースによって入場料が違います。
「アパルトマン+サロン&ロッジア」は17€、「アル・タニ・コレクション+サロン&ロッジア」は13€、「サロン&ロッジア」は9€です。
せっかくなら館内すべてを見学できる「アパルトマン+サロン&ロッジア」がおすすめですよ。
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌのチケット予約方法
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌのチケットは公式サイトまたは、観光チケット予約サイトから購入可能です。
公式サイトは日本語に対応していませんが、観光チケット予約サイトなら日本語に対応しています。言葉が不安な人は予約サイトからの予約がおすすめです。
パリ・ミュージアム・パスは使える?
パリ・ミュージアム・パスはパリとパリ近郊で使える観光パスです。パスを持っていると対象の施設に無料で入場することができます。パリ市内だけでもかなりの数の美術館や文化施設が対象になっているので、パリ観光を思いっきり楽しみたい人にはおすすめのアイテムですよ。
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌはパリ・ミュージアム・パスの対象施設です。パスを使って入場可能です。
ただし、パスを持っているだけでは入場できません。公式サイトから時間指定の予約を取らなくてはいけません。
公式サイトのチケット予約ページから【Appartements des intendants】へと進み、【Paris museum pass】欄で人数を選択、日時と時間を選択して予約してください。
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オテル・ドゥ・ラ・マリーヌは毎月第一日曜日は無料で入場できる!
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌは毎月第一日曜日には無料で入場することができます。ただし、11月〜3月の間だけ。
春から夏にかけての観光シーズンは適応されないので注意してくださいね。
◯フランスの第一日曜日は無料Day!
フランスでは毎月第一日曜日には美術館やモニュメントなどの多くの施設が無料で入場できます。すべての施設が対象ではありませんが、パリだけでも数多くの観光施設がその対象となっています。
無料ということもあり多くの人が訪れるため、人気の施設では行列ができることも。第一日曜日に対象の観光施設を訪れる場合は行列覚悟で訪れたほうがいいかも。
また、施設によっては無料であっても予約必須のところもあります。公式サイトをしっかり確認してくださいね。
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オテル・ドゥ・ラ・マリーヌの見学コース
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌの3つの見学コースをご紹介します。
1:アパルトマン+サロン&ロッジア
アパルトマン+サロン&ロッジアはアパルトマンとサロン、ロッジアなどからなる建物全体を見学することができるコースです。
コースには一人に付き一つずつヘッドフォン型のオーディオガイドがついています。アパルトマンにはいくつも部屋があり、オーディオガイドを聞きながら回ることで理解も深まります。
人気コースなので、事前にチケットを購入しておくのがおすすめ。現地購入だと、すぐに入場したくてもその時間のチケットが完売していることも多く、次の指定時間まで待たなければいけないこともしばしばあるようです。
2:アル・タニ・コレクション+サロン&ロッジア
アル・タニ・コレクションとは、非営利団体「アル・タニ・コレクション財団」が所有する芸術的・文化的コレクションを展示するオテル・ドゥ・ラ・マリーヌ内に設置されたギャラリーです。
フランスに限られたコレクションではなく、一地域や一時代に偏らない世界基準の作品が展示されています。展示作品は定期的に入れ替えられ、この先約20年にわたってオテル・ドゥ・ラ・マリーヌ内で展示を続けていく予定だということです。
アル・タニ・コレクション+サロン&ロッジアの見学コースでは、このアル・タニ・コレクションとサロン、ロッジアを見学できます。
3:サロン&ロッジア
こちらはサロンとロッジアのみの見学コースです。同じくオーディオガイドがついています。
どうしても時間がない場合はこちらのコースもアリですが、せっかくなら全部屋が見学できるアパルトマン+サロン&ロッジアがおすすめ。
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オテル・ドゥ・ラ・マリーヌの見どころ
贅沢なつくりのオテル・ドゥ・ラ・マリーヌのなかでも、じっくり見学したいおすすめの場所をご紹介します。
アパルトマン

王立調度品保管所として使用されていた当時の執政官マーク・アントワーヌ・ティエリーやピエール・エリザベスが暮らしたアパルトマンの寝室や職務室、食堂などを見ることができます。

アパルトマンはオリジナルに近い状態に復元されていて、当時の豪華な暮らしぶりを感じることができます。
内部の装飾は、改装されるたびに塗り重ねられた塗料やデコレーションを削り落とすことによって、当時の内装を蘇らせています。
まるでヴェルサイユ宮殿!?なサロン
19世紀の半ばに大規模な改修工事によって誕生したのが、招待客をもてなすサロンと呼ばれる空間です。金をあしらった豪華な空間はまるでヴェルサイユ宮殿のような華やかさ。
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌのなかでも豪華さが際立つサロンは最大の見どころです。
眺めが最高なロッジア


アパルトマンには優雅なロッジアがついています。ロッジアとは日本語では開廊などと呼ばれるファサードの一種で、一方が外に開けた廊下のことを指します。外側に等間隔に柱が置かれている場合が多いです。
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌでは、コンコルド広場に面した部分の2階にロッジアがありコンコルド広場を見渡すことができます。エッフェル塔やグラン・パレも遠くに見えて眺めは最高です。夕暮れ時に行けば、きれいな夕日も見えますよ。
最先端のオーディオガイドとともに
見学料金にはオーディオガイドが含まれていて、一人に付き一つずつヘッドフォン型のオーディオガイドが貸し出されます。入場時に、チケット売り場の一番右端のカウンターで受け取ってくださいね。
最新の機能を備えたオーディオガイドは、各部屋に入ると、なんと自動的にその部屋に対応したガイドが流れるようになっています。もちろん、聞き逃したときやガイドを止めたいときなどは、ヘッドフォンのサイドに付いているボタンで操作可能です。
ガイドでは、各部屋の当時の様子が会話形式で表されるなど一工夫されていて、ヘッドフォンの機能だけでなく内容も充実しています。
音声ガイドは建物に入るとすぐ自動的に始まるので、入場したらすぐにヘッドフォンを付けてくださいね。
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Klook.comオテル・ドゥ・ラ・マリーヌの基本情報まとめ
- アドレス
- 2 Pl. de la Concorde, 75008 Paris
- 開館時間
- 10時30分〜19時
- 夜間営業日
- 金曜日
- 21時30分まで
- 定休日
- 1月1日、5月1日、12月25日
- 入場料
- アパルトマン+サロン&ロッジア:17€
- アル・タニ・コレクション+サロン&ロッジア:13€
- サロン&ロッジア:9€
- (18歳未満は無料)
- パリ・ミュージアムパスの利用
- 可能
- 公式サイト
- Hôtel de la Marine
- 最寄り駅
- ◇地下鉄1・8・12番線
- コンコルド(Concorde)駅
Hôtel de la Marine / オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ








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