みなさん「サマリテーヌ」をご存知ですか?
サマリテーヌはパリ右岸ポン・ヌフのすぐ側に再オープンした百貨店。パリジャンのあいだでも話題になっている最新ショッピングスポットです。
創業は1870年と長い歴史を持つ老舗百貨店ですが、建物の老朽化などが問題となり、改装のために2005年からその扉を閉じていました。
工事はなかなか進まなかったようで、閉館してから16年経った今年2021年6月、ようやく再オープンを迎えました。当初は2020年再オープンの予定だったようですが、コロナの大流行により1年延期してやっとの再オープンです。
わたしがパリに初めて来た10年前にはすでに閉館しており、私にとってサマリテーヌは「いつも工事している大きな建物」でした(笑)
昨年あたりからサマリテーヌ再オープンなどの記事をネットで見かけるようになり、そこで初めてこれが老舗百貨店であるということを知りました。
最近パリを旅行された方の中には、わたしのように知らない方も多いのでは、と思います。
再オープン当初は、コロナの状況を鑑みてたくさんの人が集まるであろう話題のスポットへ行くのは控えていましたが、数ヶ月たちワクチン接種も完了したということで、ついにサマリテーヌへ行ってきました。
新しくなった老舗百貨店の様子をお伝えしたいと思います!
新生サマリテーヌ!
サマリテーヌは2つの館に別れています。
分かりやすく、ポン・ヌフ側がポン・ヌフ館、パリの中心を通るリヴォリ通り側がリヴォリ館です。両館は館内で繋がっているので簡単に行き来することができます。
再オープンから数ヶ月立っていたのと、平日だったこともあり、お客さんの数はそれほど多くありませんでした。むしろフロアによっては、ガラガラの階もありました。
ギャラリー・ラファイエットなどは平日でもそれなりに混むので、話題のサマリテーヌでこの程度の混み具合であることにはちょっと驚き。
また、新しくなったサマリテーヌには、高級ホテルCheval Blancやオフィスなどが併設されており、百貨店自体の売り場面積は以前よりもかなり小さくなっています。
取り扱いブランドなどは公式サイトからチェックできるので、興味のある方は見てみてください。
高級ブランドが並ぶポン・ヌフ館
まずはアール・ヌーボーとアール・デコが混ざったスタイルがすてきなポン・ヌフ館から!
ポン・ヌフ館の外観は花をモチーフにしたデザインが華やかでかなり明るい印象。これらは改修工事により昔の美しい姿が蘇っています。
アール・ヌーボーやアール・デコのスタイルは、パリでも見られるところは多くありませんが、華やかでクラシックとモダンな感じがバランスよく混ざっているところがすてきですよね。
アール・ヌーボーやアール・デコの建築物がまた一つ蘇ってうれしいです。
館内は吹き抜けになっていて明るく開放的な空間でした。
曲線を使った手すりやランプのデザインが、モダンながらも懐かしい雰囲気。
売り場面積は昔よりもかなり縮小したそうで、そんなに広くないなと感じました。ギャラリー・ラファイエットやプランタンと比べるとこじんまりした百貨店です。
「boutique de loulou」
ポン・ヌフ館の入り口を入ると、まずは「boutique de loulou」というポップアップスペースが出迎えてくれました。
サマリテーヌがセレクションしたさまざまなブランドのさまざまなアイテムが並んでいます。雑貨などがメイン。ハイブランドのアイテムなどはなくポップな雰囲気です。
サマリテーヌのオリジナルアイテムなんかもあったので、おみやげ探しによさそうでした。
おしゃれすぎるショッピング空間
boutique de loulouの奥へ進むと、吹き抜け空間のハイブランドゾーンになっています。
各階のエスカレーターの横にブランドリストの看板が立っていたのが、分かりやすくてよかったです。
1階はバッグやファッション小物など。
百貨店のバッグコーナーって買うつもりが無くてもつい長居してしまいますよね。そのうえ改装したての新しくておしゃれな空間ならなおさらです。
商品がゆったりと配置されているので見やすかったですよ。
2階から上にはファッションやシューズ、アクセサリーなどの売り場が。すべてレディースです。
取り扱いブランドが少ない分、厳選してセレクトしている感じでした。
吹き抜け周りに並んでいるショップは、ほとんどがハイブランドのものでした。
少し奥へ入るときれいめカジュアルなブランドもありますが、こちらは2階までしかないので、ショップの数はかなり少なめでした。
美しいデザインを間近に見られる最上階
最上階にはシックな雰囲気のレストランが入っていました。ちょっとおしゃれして行く感じのレストランです。
また、最上階では吹き抜け部分の美しいデコレーションをすぐ間近に見ることができます。装飾を眺めたり写真を撮っている人がたくさんいました。
無骨な鉄鋼の骨組みと鮮やかなデコレーションの対比が独特の雰囲気を作り出していました。ガラス屋根になっているので、自然光が入って気持ちよかったです。
サマリテーヌはセーヌ川すぐ横という最高のロケーションなので、屋上テラスがないのがすごく残念だな〜と思いました。
屋上からの眺めはないけれど、館内の装飾がそれに匹敵するくらい美しいということで。
カジュアルテイストなリヴォリ館
リヴォリ館は地下1階から地上2階までの3フロアの作りです。各フロアの面積も小さいので、あっという間に見終わってしまいました。
ストリート系ブランドやアウトドアブランドがメインになっていて、かなりカジュアルな感じです。
スニーカー売り場やスポーツウエア売り場もありましたよ。メンズとレディース両方ありました。
こちらは外観も館内も近代的な造りで、ポン・ヌフ館とは全く違う雰囲気でした。
他にはスィーツやカフェなどもあり、ちょっとしたデパ地下コーナーのようでしたが、店舗数はかなり少ないので、あまり期待していくとがっかりするかも(笑)
おすすめは地下1階のコスメコーナー!
地下1階はポン・ヌフ館からリヴォリ館までひとつづきのコスメ売り場になっていました。
デパコスはもちろんスキンケアアイテムも豊富で、見ているだけでワクワクしました。
アイテム数はかなり豊富だと思います。コスメ好きさんにおすすめ!
最後に
歴史的建造物にも指定されているというサマリテーヌは、ロケーションも建物のデザインもすごくすてきでした。
ただ百貨店としては、規模が小さめで取り扱いブランドも少ないので、ちょっと物足りない気も…
でも、コスメコーナーは他の百貨店と比べても売り場面積も広く、アイテムも充実していたのでおすすめです。日本には上陸していないブランドやアイテムも見つかると思います。
パリでコスメをたくさん買って帰りたい!という方はぜひ行ってみてくださいね。
INFORMATION
公式サイト:Samaritaine