オランダ人画家アリ・シェフェールの邸宅に作られたロマン派美術館。緑に囲まれたこじんまりとした美術館です。
まるで田舎の一軒家のような邸宅もカフェを併設した庭もかわいらしさ満点。パリの騒々しさに疲れたときに行ってほしい美術館です。
ロマン派美術館
美術館は当初、マレ地区にあるカルナバレ美術館の別館として「Musée Renan-Scheffer」(ルナン・シェフェール美術館)という名前でオープンしました。
その後、1987年に現在のMusée de la Vie romantique(ロマン派美術館)という名前へと変わっています。
通りから細い路地を進んだ奥にひっそりと建つ美術館は、黄緑の窓枠がアクセントになったかわいらしい邸宅です。花や植物に囲まれ、まるでパリから離れて田舎へやってきたような気分になります。
展示作品は主に19世紀前半の芸術と文学に焦点を当てたもの。こじんまりとした邸宅内に作られた美術館は、常設展だけであれば30分ほどで見て回ることができます。
近くにあるギュスターヴ・モロー美術館とあわせて見てもさほど時間はかからないので、2つ一緒に回るのがおすすめです。
草木に囲まれた静かな中庭には、イギリススタイルのカフェRose Bakeryが併設されています。
美術館を見て回ったあとはこちらでゆっくりするのも、この美術館を楽しむ一つの方法です。
見どころ
シャプタル通りの緑色の門をくぐり細い小道を進むと、左右に二つの建物と、正面に館が見えてきます。
この正面の建物がシェフェールが暮らした邸宅です。
現在は特別展開催時に展示場として利用されている左手の建物では、シェフェールが毎週金曜にショパンやドラクロワ、ロッシーニら才能あふれるアーティストや、著名な政治家を招いていたといいます。
華やかな交友関係が想像できますね。
絵画の先生でもあったシェフェールは、右手の建物をアトリエとし、同じく画家であった弟ヘンリーと彼らの生徒とともに使用していました。
こちらの建物も、現在は特別展の展示場として使われています。
チケットブースは左手の建物の中におかれています。
常設展は無料ですが、特別展開催中は有料となります。その際はこちらでチケットを購入しましょう。
正面に見える邸宅が常設展がある美術館です。
美術館1階では、シェフェールの友人でもあったフランス人作家ジョルジュ・サンドのゆかりの品々が展示されています。メダルやアクセサリーなどの宝飾品に加え、調度品やサンドの肖像画なども見られます。
2階には、シェフェール自身の絵画作品のコーナー。
シェフェールの作品は自画像から宗教画、歴史画などたくさんのジャンルがあります。それぞれ雰囲気の違う絵画であるのが特徴的です。
4つある展示室はそれぞれ違うテーマに沿って絵画作品を中心に展示品が置かれています。そのうちの一部屋は女性の自画像の展示に当てられていて、シェフェールの娘の自画像などが展示されています。
ロマン派美術館はパリの多くの邸宅美術館のような豪勢な装飾はなく、素朴な雰囲気の美術館です。
それらは、草木に覆われ外部からの視界を遮るような中庭や、静かな邸宅の佇まいからも感じ取ることができます。館内の窓枠や壁の布クロスなど細部も観察してみると、邸宅の歴史が感じられますよ。
チケット予約方法
ロマン派美術館は入場無料で事前予約も必要ありません。
しかし、特別展開催中は有料となり、事前予約が推奨されています。料金は特別展ごとに違うので、公式サイトをチェックする必要があります。
- アドレス
- 16 Rue Chaptal, 75009 Paris
- 営業時間
- ◇美術館
- 10:00〜18:00
- (チケット売り場は17:15まで、美術館入場は17:45まで)
- ◇カフェRose Bakery
- 10:00〜17:30
- 定休日
- 月曜定休、1月1日、5月1日、12月25日
- 美術館入場料
- 常設展:無料
- 特別展:有料(特別展ごとに料金が変わります。)
- (18歳未満は無料)
- ◇チケット購入はこちらから
- ロマン派美術館予約公式サイト
- パリ・ミュージアムパスの利用
- 利用できません
- 公式サイト
- ロマン派美術館
- 最寄り駅
- 地下鉄2番線
- ブランシュ(Blanche)駅 または ピガール(Pigalle)駅
ロマン派美術館 / Musée de la Vie romantique
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