世界三大オペラ座のひとつにも数えられるパリのオペラ座。オペラ・ガルニエやガルニエ宮などとも呼ばれていますね。
1875年に完成してからこれまで数多くの公演を開催してきました。そんな歴史あるオペラ座ではぜひとも観劇したいところですが、時間がない場合やどうしても都合がつかない場合もあるでしょう。そんなときは館内の見学だけでもいかがですか?
絢爛豪華な装飾や左右対称の美しいデザインは大いに見る価値があります。特に大休憩室の豪華さはヴェルサイユ宮殿にも匹敵するほど。フランスにおける折衷主義の建築物の中でもっとも華やかといわれるオペラ座をぜひ見学してみてください。
オペラ座の見どころ
シャルル・ガルニエによって設計されたオペラ座。外観はネオ・バロック様式で、豪華できらびやかなデザインが目を引きます。
全体を見るとボザール様式とネオ・バロック様式を混ぜ合わせた折衷主義の建物となっているのが特徴的です。オペラ座の内部には見どころがたくさんあるのでさっそく紹介していきます。
大階段
入り口を入ると正面に現れるのが大階段です。観劇の際はこの階段を登って劇場へと向かいます。
大階段はカラー大理石をはじめ、銅、オニキスなどさまざまな素材を使用しておりとても表情豊か。床から天井までが細かな装飾で埋め尽くされていて、その美しさに圧倒されます。
重厚な作りの大階段を登ると、誰でも舞台の主役になったような気分に浸れます。
階段登り口の左右にはそれぞれランプを持った銅像が。ロダンとともに働いたこともある、フランスの彫刻家カリエ・ベルーズの作品です。
大休憩室
大休憩室と呼ばれるホールは豪華絢爛、黄金色に輝く、古くは貴族らの社交の場でもあった場所です。
ルネサンス期の装飾から着想を得ており、フォンテーヌブロー城やヴェルサイユ宮殿のグランドギャラリーなどと特徴が一致します。華やかな天井画はフランス人画家ポール・ボードリーによるもの。
シャガールの天井画とシャンデリア
パリのオペラ座というと「オペラ座の怪人」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。1896年にシャンデリアの一部が客席に落下する事故が発生し、これがオペラ座の怪人のストーリーのモデルとなっています。
このシャンデリアは劇場内で見ておきたいもののひとつ。大きさは高さ5m、直径4m、重さは6,5tにもなります。デザインしたのはオペラ座を設計したシャルル・ガルニエです。
劇場内のもうひとつの見どころはシャガールによって描かれた天井画。実はこの天井画は2代目で、初代はジュール=ウジェーヌ・ルヌヴーによって描かれていました。
シャガールの天井画は美しい色彩が特徴的。そこから生まれる幻想的な世界観を楽しんでください。
劇場内は公演などで使用している場合は入ることができないため、当然見学もできません。それ以外の場合にのみ見学することができます。
特別展が開催されていることも
オペラ座では定期的に特別展が開催されています。公演で使用された衣装や小道具を展示していたり、歌劇の歴史などオペラ座に関係するさまざまなことをテーマとする展示です。
見学チケットには特別展へのアクセスも含まれるので、開催中の場合はぜひ行ってみてくださいね。
自由見学とガイド付き見学
オペラ座の見学には各自で自由に見学できる「自由見学」と、ガイドの説明を聞きながら回れる「ガイド付き見学」があります。
自由見学
自由見学はその名の通り自由に館内を見学できます。セルフガイド用のタブレット貸出(有料)があるので、そちらを利用するのもおすすめです。
◆料金・所要時間
【大人(25歳以上)】 | 15€ |
【12歳〜24歳】 | 10€ |
【12歳未満】 | 無料 |
所要時間は45分時間〜1時間ほどです。タブレットを借りてじっくり見学する場合は1時間30分ほどみておきましょう。
ガイド付き見学
ガイド付き見学はガイドと一緒に説明を聞きながら館内を回ります。ガイド付き見学は4コースあり、それぞれテーマに沿ってガイドが解説を行います。
ガイド付き見学であっても、劇場内を必ず見られるとは限らないのでご注意を。
◆ガイド付き見学コース
◆料金
【大人(25歳以上)】 | 23€ |
【10歳〜24歳】 | 16,5€ |
【4歳〜9歳】 | 10€ |
【4歳未満】 | 無料 |
※Les Mystères du Palais Garnierのみ均一料金 | 26€ |
言語はそれぞれフランス語・英語・スペイン語があります。
オペラ座について詳しく知りたい!という方にはガイド付き見学はおすすめ。自分のリズムで自由に見て回りたい、という方は自由見学が◯。
見学可能時間
基本的にはオペラ座の見学可能時間は次のようになっています。
(チケット販売窓口の営業時間 / 11:00 〜 16:00)
定休日はありませんが、公演やイベントなどにより不定期で休館となったり午前または午後のみ営業の日などが発生します。
行ってみたらお休みだった、ということを避けるためにもチケットは事前に予約しておくのがおすすめです。
見学可能日はこちらから確認できます。
チケット予約方法
チケットは公式サイトから予約できます。
自由見学のチケットを予約するには、まずはアカウントを作らなければいけません。必要事項を入力してアカウントを作成するか、またはFacebookのアカウントを利用して簡単にアクセスすることも可能です。
ガイド付き見学の場合は、見学を主催するMANATOURのサイトに移ります。そこから案内に従って予約を進めてください。
見学者用入り口
オペラ座に見学目的で入る場合には、正面入口から入ることはできません。オペラ座正面から建物に沿って左に進んだところに、見学者用入口があります。見学チケットの販売窓口も同じところにあります。
オペラ座はパリを代表する建築物のひとつ。パリ観光で絶対に外せないスポットです。きらびやかな世界を存分に楽しんでくださいね。