ブールデル美術館は、フランス人彫刻家アントワーヌ・ブールデルの彫刻作品を主に展示する美術館です。
美術館は、無料でありながらブールデルの充実したコレクションを静かに鑑賞できる穴場の美術館です。
美術館はパリの主要駅の一つであるモンパルナス駅のすぐ近くにあり、アクセスは抜群です。
人通りの多い主要駅の近くであるにも関わらず、美術館がある通りはひっそりと静か。
ブールデルがアトリエの場所にここを選んだ理由もこの雰囲気なのだろうかと想像させます。
パリでは珍しい赤レンガ造りの建物は、ブールデルの出身地モントーバン産のレンガが使われているそう。
通りからも中庭の彫刻が見え隠れするオープンな作りの美術館です。
アントワーヌ・ブールデル
近代彫刻の父と呼ばれるオーギュスト・ロダンからも作品を称賛されるほどの才能の持ち主だったブールデル。
1893年にロダンと出会い、アシスタントとなり、共同制作を行うなどしてロダンの影響を受け続けました。
しかしだんだんとロダンとは違った独自のスタイルを追求するようになり、1908年にロダンのアトリエを離れます。
その後、彼の名を世に知らしめた作品「弓をひくヘラクレス」や「瀕死のケンタウロス」を生み出し、世間にも認められていきました。
後年は弟子を取り、ジャコメッティなど多くの優秀な芸術家を生み出しました。
ブールデルの作品で最も有名なものといえば、「弓をひくヘラクレス」ではないでしょうか。
「弓をひくヘラクレス」は世界中の美術館で展示されており、パリではオルセー美術館などでも見ることが出来ます。
見どころ
美術館にはブールデルの彫刻作品のみならず、絵画作品や写真なども展示されています。
グランドホールや1992年に増築された展示室には、迫力たっぷりの特大サイズの彫刻が展示されており見逃せませない作品群となっています。
ブールデルのアトリエ
美術館の一角にはブールデルが実際に使用していたアトリエとアパルトマンも残されています。
彫刻やキャンバスが雑然と置かれたアトリエは、まるでアーティストが現在進行系で使用しているような空気が漂っています。
ブールデルが作品作りに集中している姿が目に浮かぶようなアトリエです。
シャンゼリゼ劇場のレリーフ
パリ8区モンテーニュ通りにあるシャンゼリゼ劇場の正面ファサードのレリーフを作成したのもブールデルです。
実際のファサードのレリーフは高い位置にあるためよく見えませんが、美術館にも展示されており、ここでは間近に見ることが出来ます。
じっくり観察してみましょう。
基本情報
ブールデル美術館 / Musée Bourdelle
- アドレス
- 18 Rue Antoine Bourdelle, 75015 Paris
- 営業時間
- 10:00〜18:00
- 定休日
- 月曜定休、祝日は休みの場合あり
- 入場料
- 常設展無料
- 特別展は有料の場合あり(18歳未満は無料)
- ◇チケット購入はこちらから
- ブールデル美術館チケット予約公式サイト
- パリ・ミュージアムパスの利用
- 使用できません
- 公式サイト
- ブールデル美術館
- 最寄り駅
- ◇地下鉄4・6・13番線
- モンパルナス(Montparnasse)駅
- ◇地下鉄12番線
- モンパルナス(Montparnasse)駅 または ファルギエール(Falguière)駅