パリの古き良き面影を残すパッサージュ。全盛期と比べると数はかなり減りましたが、今でも当時の姿のまま残るパッサージュはパリの大事な遺産です。
今回は、その中でも当時の高級商店街の面影を色濃く残す、上品なパッサージュ、ギャルリー・ヴェロ・ドダをご紹介します。
パリのパッサージュとその歴史
パッサージュは屋根付きのアーケード街のことで、19世紀のパリの街並みを彩った建築物です。
パリに初めてパッサージュが誕生したのは、18世紀終わり頃のこと。
当時は道路整備もされておらず、雨の日はぬかるんだ泥道を歩くのが当たり前の時代でした。そんな時に生まれた美しいパッサージュは、すぐに人気になりました。
タイルできれいに舗装された通路、美しい装飾とガラス天井から差し込む明るい日差し。美しく清潔感のあるパッサージュは、高級商店街として多くの人で賑わいました。
その後、パリ改造計画によって道路の整備が進み、百貨店などの大型商店が誕生したことでパッサージュは衰退していきました。
最盛期には100以上あったパッサージュも、現在は十数箇所しか残っていません。
ギャルリー・ヴェロ・ドダ / Galerie Véro-Dodat

ネオクラシック様式のシックなパッサージュ
ギャルリー・ヴェロ・ドダは、ルーヴル美術館から約徒歩5分のパリのど真ん中に位置するパッサージュです。
長さは80mとそれほど大きなパッサージュではありませんが、このパッサージュの見どころは、ネオクラシック様式のエレガントな装飾です。
ガラス天井から明るい日差しが差し込む他の多くのパッサージュと違い、ここはエレガントかつ重厚な雰囲気を持っています。


床は白と黒の大理石で作られた市松模様になっていて、上を見上げると、ガラス天井と華やかな装飾が施された天井とが交互に配置されています。
一面をガラス天井にするのではなく、装飾の施された天井と組み合わせることでシックな雰囲気が増しています。
天井に描かれた絵画や彫刻もじっくり見てほしいポイントです。
両脇に並ぶショップに目を向けると、こちらは濃い色の木材や鉄を使用した重厚な雰囲気の店構え。
間口の造りは全て統一されており、ショーウィンドウの形からお店の看板、ガス灯の配置まで見事に揃っています。
新しいショップに変わっても、外観は変えられること無く当時のままに保たれているんです。
ネオクラシックというと、ロココほどの甘さはないものの、エレガントで華やかな雰囲気が特徴。
ですがギャルリー・ヴェロ・ドダの場合は、華やかさよりも重厚感が強い造りになっていて、パッサージュが全盛だった頃のように、今にも馬車が通っていきそうな雰囲気を残しています。
当時は馬車を待つ人々が、このパッサージュでウィンドーショッピングなどをして待ち時間を潰したのだとか。
当時と比べてパッサージュの人通りは大きく減りましたが、羽のついた帽子に華やかなワンピースを着た19世紀の女性たちがウィンドウを眺める姿が目に浮かぶようなシックな雰囲気のパッサージュです。
1997年に修復作業が行われ、今も当時の美しいパッサージュを保っています。
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エレガントなショップが並ぶパッサージュ
ギャルリー・ヴェロ・ドダに並ぶショップもエレガントなものが多く、楽器屋、家具店、インテリアショップ、アートギャラリーなどが入っています。


日本でも人気の皮革ブランドIl Bisonteや、高級シューズブランドChristian Louboutinも。
Christian Louboutinのショップはもともとは印刷屋さんだったようですね。 “Imprimerie”(印刷屋)の文字が残っています。昔のものをそのまま残した店作りもすてきです。
このようなシックな雰囲気のパッサージュは他にはなく、パッサージュが好きな人にはぜひ訪れてほしい場所です。
ギャルリー・ヴェロ・ドダの基本情報
【ギャルリー・ヴェロ・ドダの場所を地図で見る⬇️】





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