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パリ観光マガジン

フランス、パリのマドレーヌ寺院
Art & Culture 教会・礼拝堂

【パリ観光】マドレーヌ寺院|コンサートから営業時間・見学まで完全ガイド

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古代ギリシャの神殿のような美しい外観で訪れる人々を魅了するマドレーヌ寺院。オペラ座やコンコルド広場からも徒歩圏内にあるこの歴史ある教会は、パリ観光では外せないスポットの一つです。

今回は、マドレーヌ寺院の営業時間、見学について、予約は必要なのかなど基本の情報はもちろん、コンサートについてや、地下レストランでのランチについても詳しくご紹介します。

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マドレーヌ寺院とは

パリのマドレーヌ寺院 コリント式円柱

マドレーヌ寺院は、聖女マドレーヌ(フランス語でマグダラのマリアを指す)を守護聖人とするカトリック教会です。ギリシャ神殿によく見られる円柱に囲まれた特徴的な外観で、教会というよりも神殿のような作りをしているので初めて見る人は驚くかもしれません。

音響が素晴らしいため、クラシック音楽や宗教音楽のコンサートもよく開かれています。教会は誰でも見学でき、コンサートも一般に開かれています。

マドレーヌ寺院はどこにある?

マドレーヌ寺院は、パリ8区のマドレーヌ広場(Place de la Madeleine)に位置しています。コンコルド広場とオペラ・ガルニエの間にあり、パリ観光の中心部です。周りには高級ブティック街のサントノレ通りや有名百貨店ギャラリー・ラファイエットやプランタンもあります。

マドレーヌ寺院への行き方・最寄り駅

マドレーヌ寺院はすぐそばに地下鉄駅があり、地下鉄でのアクセスが便利です。

最寄り駅はメトロ8・12・14番線のマドレーヌ駅です。地下鉄の駅を出るとすぐ目の前にマドレーヌ寺院が見えますよ。

公式サイト
Pl. de la Madeleine, 75008 Paris
地下鉄8・12・14番線 マドレーヌ駅(Madeleine)
〈周辺の観光施設〉
コンコルド広場(徒歩5分)
オペラ・ガルニエ(徒歩7分)
フラゴナール香水美術館(徒歩6分)

【マドレーヌ寺院の場所を地図で見る⬇️】

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マドレーヌ寺院の営業時間・ミサの時間

マドレーヌ寺院は月曜から日曜まで毎日開いています

ミサ開催中は見学が制限されるので、時間をずらしていくのがおすすめ。ミサに参加することもできますが、露出を控えた服装で行くことを心がけましょう。

曜日営業時間ミサの時間
月〜金9h30〜19h12h30
9h30〜19h18h
9h30〜19h10h30、18h

マドレーヌ寺院の見学所要時間

マドレーヌ寺院は一般的な教会よりも多少大きいですが、それでも20分もあれば十分に見学できます。

所要時間:20分

マドレーヌ寺院の歴史

マドレーヌ寺院の建設は計画の変更や工事の中断を繰り返し、完成までに長い年月がかかりました。完成までの波乱に満ちた歴史を紹介します。

マドレーヌ寺院建設の始まり

1764年、旧マドレーヌ寺院が教区に対して手狭になったことを受けて、別の場所に新しい教会を建設することが決まります。それが現在のマドレーヌ寺院になります。

教会の建設計画は、大規模な都市計画の一部として進められました。地図を見るとわかるように、マドレーヌ寺院はロワイヤル通りの終着点、マドレーヌ通りとマルゼルブ通りが交差する場所にきれいに位置していて、都市景観を考慮して建設されたことがわかります。

建築家の死去と設計の変更

建築は建築家ピエール・コンタン・ディヴリーが指揮をとりました。ディヴリーの計画はローマ十字型の教会堂の上に小さなドームを配置するというものでした。

最初の石はルイ15世自らが置いたそう!
肝いりの計画だったんだね!

しかし1777年、やっとで土台が築かれ始めたところでディヴリーは亡くなってしまいます。ディブリーの弟子だったギヨーム・マルタン・クチュールが跡を継ぎますが、ディブリーの当初の計画とはまったく違う設計に変えてしまいます。

クチュールはサント・ジュヌヴィエーブ教会に触発されて、ギリシャ十字型の教会堂の上に大きなドームを据え、その前にコリント式の柱廊を配する設計を提案したのです。当初の計画とは大きく違う設計となりました。

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フランス革命と工事の中止

クチュールの指揮のもと工事は順調に進みましたが、フランス革命が勃発すると、1791年に工事は完全に中止されてしまいます。

フランス革命が終わっても工事は再開されず中断されたままでした。その後何人もの建築家が工事を完成させるべく設計案を練りましたが、工事が再開されることはありませんでした。

1806年にはこの土地をフランス銀行、商事裁判所、パリ証券取引所に割り当てることが発表されましたが、銀行家や商人たちがビジネス地区から遠すぎると主張したため、この計画も中止となりました。

工事の再開とヴィニョンの設計案

1806年、ナポレオン1世が、マドレーヌ寺院をフランス軍の名誉を讃える「栄光の神殿」として建設再開することを決定。設計案を募るためのコンクールが開催され、80人の芸術家が参加しました。その結果、建築家ピエール・アレクサンドル・ヴィニョンの設計案が採用されることとなります。

アカデミーの反対を押し切って、ナポレオン1世自身がピエール・アレクサンドル・ヴィニョンの設計案を選んだそう。

ヴィニョンの設計案は、ギリシャ・ローマ建築にインスピレーションを得たペリプテロス式の神殿で、古代への回帰をテーマとしていました。外観に関してはほぼアテネのゼウス神殿を模したものとなりました。

資金不足による工事中断と計画変更

工事の再開にあたり、クチュール指揮のもとで建設された部分はすべて解体され、工事はゼロから始まりました。それから工事は急ピッチで進められます。

しかし1812年、ナポレオン1世がロシア遠征に失敗したあと、資金不足のために工事はまたまた中断されてしまいます。ナポレオン1世は「栄光の神殿」の建設を断念し、当初の計画通り教会を建設することを決めます。

ナポレオン没落後、ブルボン朝が復活した頃には工事はかなり進んでいました。柱は完成し、側壁も完成目前、残すは建物を覆って装飾を施すだけの状態でした。

そんな時、ルイ18世が教会をルイ16世、マリー・アントワネット王妃、エリザベート夫人を追悼する贖罪の記念碑とするよう命じたのです。

しかし、結局は資金が足らず計画を断念、ルイ18世は私財を投じて近くに贖罪礼拝堂を建設することで結着しました。そんなこんなで工事の進捗が遅れを取るあいだに、工事を指揮したヴィニョンは教会を完成させることなく亡くなりました(1828年)。

完成までもう一息!

ヴィニョンのあとはジャン・ジャック・マリー・ユヴェが引き継ぎました。ユヴェは、古代浴場のフリギダリウムとローマのパンテオンの多色装飾から着想を得て、内装を設計しました。

建物外部正面のペディメントは、1833年、彫刻家フィリップ・ジョゼフ・アンリ・ルメールによって「最後の審判」が制作されました。

1834年の法律により失業解消のための公共事業に600万フランの予算が割り当てられたこともあり、工事は無事に進み、1842年についに完了を迎えました。工事開始から80年近くかかっての完成となりました。

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マドレーヌ寺院の見どころ

マドレーヌ寺院の建築様式と外観

フランス パリのマドレーヌ寺院 コリント式円柱
△マドレーヌ寺院正面

マドレーヌ寺院は新古典主義建築(ネオ・クラシック様式)の代表的な建築物です。

外観はギリシア・ローマの神殿を思わせる構造で、高さ30mの52本のコリント式円柱が周囲を囲んでいます。まるで古代神殿のような圧倒的な存在感は、キリスト教の教会としてはかなり異彩を放っています。

パリのマドレーヌ寺院 アンリ・ド・トリケティによる「モーセの十戒」
△正面扉「モーセの十戒」のレリーフ

正面入口の銅の扉には、アンリ・ド・トリケティによる「モーセの十戒」をテーマにしたレリーフが施されています。

彫刻家フィリップ・ジョゼフ・アンリ・ルメールによる正面のペディメント「最後の審判」は必見です。教会に入る前にぜひ見てみてくださいね。

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マドレーヌ寺院の内装

外観のギリシャ風の厳格さとは対照的に、内部は豪華かつ荘厳な装飾が広がります。内部全体は暗めの石材と装飾が調和し、荘重な雰囲気を醸し出しています。

入り口を入ってすぐ左手には、フランソワ・リュードが彫刻した「キリストの洗礼」があります。リュードはパリの凱旋門の「志願兵の出発」で知られる彫刻家で、「キリストの洗礼」は彼の傑作のひとつです。

その向かい側には、ジェームズ・プラディエ作の「聖母マリアの婚礼」像があります。

パリのマドレーヌ寺院 カルロ・マロケッティ作「聖マグダラのマリアの歓喜」
△カルロ・マロケッティ作「聖マグダラのマリアの歓喜」

長い身廊を進むと、主祭壇には「聖マグダラのマリアの歓喜」(カルロ・マロケッティ作)が。天使に持ち上げられて昇天するマグダラのマリアが表されています。復古王政時代の豪華な祭壇装飾とキリストの2つのレリーフによってマリア像の白さが引き立てられているのが印象的です。

マドレーヌ寺院のパイプオルガンについて

パリのマドレーヌ寺院 パイプオルガン
△大オルガン

マドレーヌ寺院には二つのパイプオルガンがあります。

大オルガンは1846年にアリスティド・カヴァイエ・コルによって製作されました。小さい方のオルガンは、大オルガンの少し前1843年に、こちらもコルによって製作されました。

歴代のオルガン奏者は著名な演奏家・作曲家で占められています。

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マドレーヌ寺院でコンサートを聴こう

マドレーヌ寺院では定期的にクラシックコンサートが開催されています。チケットは20€台からで、気軽に参加することができます。荘厳な空間で聴く音楽は格別の体験になりますよ。

マドレーヌ寺院でランチ!「フォワイエ・ド・ラ・マドレーヌ」

マドレーヌ寺院の地下には「フォワイエ・ド・ラ・マドレーヌ(Foyer de la Madeleine)」という慈善レストランがあり、とてもリーズナブルな料金でランチを食べることができます。ボランティアで運営されていて、特別な価格設定があります。料理は毎日手作りで用意され、誰でも、もちろん観光客も食事を楽しむことができます。

営業時間と価格

Foyer de la Madeleineは平日お昼のみの営業です。料金は食事料金プラス会費を支払います。よく来る人は年会費として10€を払うと、1年間13,5€で食事ができます。観光客のように1度きりしか来ない、という人は、食事料金13,5€プラス1日会費の4€、合計で17,5€が食事代金ということになります。

月〜金曜日:11時45分〜13時45分
【会費】年会費:10€、1日会費:4€
前菜+メイン+デザート:13,5€

フォワイエ・ド・ラ・マドレーヌって?

慈善レストランの歴史は第二帝政時代にまで遡ります。ナポレオン三世の妻ウジェニーは彼の貧困救済の考えに影響を受け、教区で貧しい人々への支援活動に乗り出しました。その一つが教会地下での食事の提供でした。

第一次世界大戦前には、教区の副牧師であるエドゥアール・トゥルギス神父が、近くで働く女性や若者が炭火のストーブで弁当を温めることができるように、「ミディネット(昼食会)」という活動を創設します。当時、都市部へ働きに出る人々の流入が著しく増加していたため、複数の教区がミディネットに参加しました。1968年まで慈善団体により孤独な人々への食事の提供などが行われました。

1969年4月に教区直轄の団体「フォワイエ・ド・ラ・マドレーヌ」が設立され、すべての人が手頃な価格で食事をとれるよう、ボランティアによる運営が始まりました。

ボランティアの温かいサービスと教会の地下という特別な場所が評判で、多くの人が食事に訪れています。マドレーヌ寺院を訪れるときは、ぜひ行ってみてくださいね。

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世界一美しい公共トイレがマドレーヌ広場の地下に!?

マドレーヌ寺院があるマドレーヌ広場の地下には「世界一美しい公共トイレ」と称される特別なトイレがあることを知っていますか?

この世界一美しい公共トイレは1905年に造られたもので、アール・ヌーヴォーの装飾が施されています。個室の扉はステンドグラスで飾られ、床や天井のモザイクタイルもトイレとは思えない手の込んだ装飾ぶりです。

トイレには靴磨き用の豪華なイスも設置されました。現在は靴磨きのサービスは行われていませんが、その特別なイスは残されています。

2011年には歴史的建造物に指定されますが、同年に経営難により閉鎖となってしまいます。2015年に再運営されることがパリ市議会で決定され、修復や防水などの工事が行われました。

2023年、無事に工事が終了し世界一美しい公共トイレが復活しました。もちろんトイレとしてしっかり機能していますよ。使用料は2€ですが、もし近くでトイレに行きたくなったら見学がてら行ってみてはいかがでしょうか?

トイレはマドレーヌ寺院正面の右手にあります。

2€

【世界一美しい公共トイレの場所を地図で見る⬇️】

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マドレーヌ寺院周辺の観光スポット

マドレーヌ広場の周りには有名な観光スポットがたくさんあります。

オペラ・ガルニエ

パリ観光に欠かせないオペラ・ガルニエはマドレーヌ寺院から徒歩10分ほど。オペラ・ガルニエは歌劇場ですが、館内の見学だけをすることも可能です。見学のみの場合でも予約がベター。こちらの記事で詳細を確認できます⬇️

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ヴァンドーム広場

世界的に有名なジュエリーショップが並ぶヴァンドーム広場。統一された外観とシックな雰囲気で訪れる人を魅了します。冬はイルミネーションが美しいのでぜひ訪れてみて。ヴァンドーム広場からは徒歩10分ほどです。

 ヴァンドーム広場についての記事はこちら▼

【パリ観光】ヴァンドーム広場|ジュエリーブランドの聖地と観光ガイド

コンコルド広場

ギロチン処刑地という暗い歴史からパリの美しい観光広場へと生まれ変わったコンコルド広場。マドレーヌ寺院とはロワイヤル通りで繋がっていて徒歩5分ほどです。エジプトから送られたオベリスクや美しい夕日など見どころたっぷりの広場です。

 コンコルド広場についての記事はこちら▼

【パリ観光】コンコルド広場|ギロチンの歴史と観光ガイド

花市場

パリ マドレーヌ広場の花市場

マドレーヌ寺院のすぐ隣には花市場があります。日曜日以外は毎日開かれています。色鮮やかで新鮮な花が並んでいますよ。ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

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マドレーヌ寺院周辺のおすすめレストラン

フォション(Fauchon)

紅茶で有名なフォションのレストランがマドレーヌ寺院のすぐ近くにあります。ショッキングピンクをポイントにしたモダンな店内でおいしいフレンチが食べられます。

テラス席からはマドレーヌ寺院を眺めることができ、ロケーションも最高です。朝食やおいしいスイーツもおすすめですよ。

I N F O R M A T I O N

Fauchon

公式サイト
11 Pl. de la Madeleine, 75008 Paris

シェ・ムッシュ(Chez Monsieur)

クラシックなフレンチレストランです。店内も昔ながらの雰囲気でエレガントさもあって◯。人気メニューはエスカルゴや仔牛のシチューです。ワインリストも豊富なので料理にあったものを頼んで楽しみたいですね。

I N F O R M A T I O N

Chez Monsieur

公式サイト
11 Rue du Chevalier de Saint-George, 75008 Paris

マドレーヌ寺院周辺の治安

マドレーヌ寺院はパリ8区の中心部に位置し、観光地として整備されているため比較的治安は良好です。ただし、観光地特有のスリや置き引きには注意が必要です。特に地下鉄の駅周辺や人の多い場所では、貴重品の管理に十分注意しましょう。

マドレーヌ寺院周辺の治安

・観光地が集まるエリアのため、比較的治安はよし

・観光客を狙った軽犯罪には注意が必要(スリ、置き引き、詐欺など)

マドレーヌ寺院は、その美しい建築と豊かな歴史、そして周辺の魅力的なスポットと合わせて、パリ旅行の素晴らしい思い出を作ってくれることでしょう。ぜひ、パリ観光の際には足を運んでみてください。

マドレーヌ寺院の基本情報まとめ

マドレーヌ寺院 / Église de la Madeleine
公式サイト
Pl. de la Madeleine, 75008 Paris
地下鉄8・12・14番線 マドレーヌ駅(Madeleine)
9時30分〜19時

【マドレーヌ寺院の場所を地図で見る⬇️】

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