世界最大級の美術館、ルーヴル美術館。
展示品は約3万5000点、展示室の総面積は6万600平方メートル以上、世界で最も入場者数の多い美術館となっています。
ルーヴル美術館はパリ観光では欠かせないスポットですね。
広大な美術館は1日かけても全てを見て回ることは到底不可能です。
展示品は「古代エジプト美術部門」「古代オリエント美術部門」「古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門」「イスラム美術部門」「彫刻部門」「工芸品部門」「絵画部門」「素描・版画部門」の8部門に分かれて展示されており、そのなかから見学したい作品を絞って回らなければなりません。
主な有名作品は「モナ・リザ」「ミロのヴィーナス」「ハンムラビ法典」が刻まれた石碑、「レースを編む女」「民衆を導く自由の女神」などなど。。。
誰もが聞いたことがある作品を上げるだけでもきりがありません。
もともとは要塞として建造されたルーヴル城に作られたルーヴル美術館。
何度も改築を重ね、現在の姿のルーヴル美術館になっています。
建物の地下部分には、要塞だったことを思わせる造りも残っています。
美術館としては1793年に開館し、名前を「ナポレオン美術館」としていた時期もあったとか。
初期のルーヴル美術館は、館内に芸術家が暮らしていたり、展示作品も分類などされておらず、今とは全く違う雰囲気だったようです。
1796年に構造上の問題のために一旦閉館し、展示作品などを整理したうえで1801年に再度開館しています。
見どころ
見どころだらけとも言えるルーヴル美術館ですが、その中でも展示部門別にこれは絶対に見たい!というポイントをご紹介します。
ピラミッド

ルーヴル美術館と言えば、正面広場の真ん中にあるピラミッドも一つのシンボルになっていますよね。
建築家イオ・ミン・ペイによるもので、1988年に完成しました。今では人気の写真スポットです。
古代エジプト美術部門
エジプト美術のコレクションとしては世界最大規模を誇り、エジプト好きにはたまらない空間となっています。
ナイル川流域に発展した紀元前4000年から4世紀にわたる5万点以上の作品が所蔵されています。
「タニスの大スフィンクス」
第21王朝と第23王朝の時代にエジプトの首都だったタニスのアメンラの寺院の遺跡で発見されたもの。
高さは1,8mほどですが、エジプト国外で見ることができるスフィンクスでは最大の大きさです。

古代オリエント美術部門
イスラム教普及前の古代オリエント文明の美術品が展示されています。

「ハンムラビ法典碑」
古代バビロニアのハンムラビ法典が象形文字で刻まれた石碑。
モーゼの十戒よりも更に古い時代の法文であることが分かり、歴史的大発見と言われています。
古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門
新石器時代から6世紀までの、地中海沿岸地方の美術品を展示しています。
「ミロのヴィーナス」
ギリシャ彫刻を代表する大理石彫刻の作品。
ヘレニズム期の名作と言われています。
紀元前130年頃の彫刻家、アンティオキアのアレクサンドロスの作品と考えられています。
「ミロ」の名は像が発見されたミロス島に由来しているそう。


「サモトラケのニケ」
ギリシャ彫刻の傑作とされる大理石の像。
紀元前190年頃のものと推定されており、発見されたのは1863年。
ミロのヴィーナスと同じくヘレニズム期の名作と言われています。
他の作品とは離れて、「ダリュの階段踊り場」に展示されています。
階段左側には、後に発見された同彫刻の右手も展示されているので、ぜひ見てください。
彫刻部門
こちらには古代ギリシア・エトルリア・ローマ美術部門に属さない1850年以降の彫刻が展示されています。
その中でもフランスの彫刻はリシュリュー翼に、フランス以外の彫刻はドゥノン翼にと別れて展示されています。
工芸品部門
中世から19世紀なかばまでの美術工芸品が収められています。
「アポロンギャラリー」
絢爛豪華な展示室には多数の陶磁器や装飾品が展示されています。
壁から天井まで凝った装飾が施されており、必見の展示室です。
ルイ14世が戴冠式で使用したとされる王冠も展示されています。


「ナポレオン3世のアパルトマン」
ナポレオン3世が当時の大臣の職務室兼住居として造らせた空間です。
豪華なシャンデリアに黄金色の壁、ベルベットのソファや椅子は保存状態もとても良く、当時きらびやかな生活を送っていた住人たちが目に浮かんでくるようです。
大サロンの他にもいくつか部屋があり、見ごたえがあります。
絵画部門
絵画部門には7,500点以上の絵画が収蔵されています。そのうち3分の2がフランス人画家の作品で占められています。
「モナ・リザ」
これを見ずにパリ旅行を終わらせることは出来ないでしょう。
レオナルド・ダ・ヴィンチの名作で、いろいろな見方の解釈がなされ、長年に渡り研究の対象とされています。
時間がなくて美術館にあまり時間を避けないという方も、モナ・リザだけは見たいところです。
「モナ・リザ」展示室への最短の行き方を知りたい方はこちらから。


「民衆を導く自由の女神」
ドラクロワの作品で、1830年に起きたフランス革命を題材として描かれています。
「ナポレオン1世の戴冠式」
幅10m、高さ6mにもなる大型の作品で、その迫力に圧倒されてしまいます。
実際に近くで見るとその大きさにびっくりしてしまいますよ。

基本情報
ルーヴル美術館 / Musée du Louvre
- アドレス
- Rue de Rivoli, 75001 Paris
- 営業時間
- 9:00〜18:00
- 定休日
- 火曜定休、1月1日、5月1日、12月25日
- 入場料
- 事前のネット購入:17€
- チケットブースでの直接購入:15€
(基本的には事前の予約購入が必須になっています。予約に空きがある場合のみ、チケットブースで購入が可能です。事前に購入されることをおすすめします。) - 18歳未満は無料
- (その他割引条件は公式サイト料金ページよりご確認ください。)
- 毎月第一土曜日の夜無料
- パリ・ミュージアムパスの利用
- 可能
- 公式サイト
- ルーヴル美術館
- 最寄り駅
- 地下鉄1番線
- パレ・ロワイヤル(Palais-Royal – Musée du Louvre)駅
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