ゴシック建築を代表する建物であるパリのノートルダム大聖堂。
周辺の文化遺産とともに、「パリのセーヌ河岸」としてユネスコの世界遺産に登録されています。
ローマ・カトリック教会の大聖堂として建設されたノートルダム大聖堂は、現在もパリ大司教座聖堂として使用され、宗教的にも重要な役割を果たしています。
2019年の大規模火災

2019年4月に起きた大規模火災を覚えている方も多いのではないでしょうか。
大聖堂からモクモクと上がる煙は、フランスのみならず世界中を悲しみに包みました。
火災は大聖堂の上部で起こったため、消火活動は難航、完全に消化したのは翌日になってからでした。
大聖堂内には文化的にも価値のあるものが多く保管されており、それらの救出にも力が尽くされました。
火災発生当時は大聖堂周辺に多くのフランス人が集まり、祈りながら消火活動を見守りました。
ニュースでも消火活動の様子が中継され、崩れていく大聖堂にテレビの前で多くの人が衝撃を受けました。
この火災で尖塔部分と屋根が消失し、2022年現在も修復作業が続けられています。作業は2024年のパリオリンピックまでの完成を目指して行われています。
火災に際し、修復には多額の費用が必要となることから、フランスのファッション業界大手企業のケリングやLVMHなど多くの企業が寄付を行うことを表明しました。
見どころ
外観・内部
大聖堂でまず見てほしいのが、全体的に白っぽい色味であることから「白い貴婦人」とも呼ばれているその外観です。
そしてファサードの凝った彫刻もよく見てほしいところ。
全体にゴシック様式の建築ですが、ロマネスク様式の痕跡もところどころに見られます。
内部で注目なのが、三ヶ所にあるステンドグラスのバラ窓です。バラ窓は火災の際にも無事に生き残りました。
日が差すと大聖堂内部にステンドグラスの鮮やかな色が映り込み、とても美しいです。
屋上に登ろう
大聖堂内部だけでなく、屋上からの眺めも必見です。
パリを一望できる名所といえば、エッフェル塔やモンパルナスタワーが人気ですが、ノートルダム大聖堂の屋上からの眺めも決して退けを取りません。
大聖堂外観に施された彫刻などの装飾を間近に見ることも出来るので、ぜひ登ってみましょう。
入り口がわかりにくいので注意!
屋上へ登る入り口は、大聖堂内部への入り口とは別になっています。
入り口は大聖堂正面左側の道に面したところにあります。
入り口でセキュリティーチェックを受けたらチケットブースのある2階まで進みます。
ここからさらに屋上まで螺旋階段を登るわけですが、屋上までのアクセスはこの階段のみです。
頑張りましょう。
始まりの場所 ポワン・ゼロ
ノートルダム大聖堂の前には、地図などで各地への距離を示すときの起点となる道路元標“ポワン・ゼロ”があります。
つまりパリからの距離というのはここ、ノートルダム大聖堂からの距離なわけですね。
“ポワン・ゼロ”ぜひ探してみてくださいね。
基本情報
ノートルダム大聖堂 / Cathédrale Notre-Dame de Paris
- アドレス
- 6 Parvis Notre-Dame – Pl. Jean-Paul II, 75004 Paris
- 営業時間
- 修復作業中のため、一般には公開されていません
- 入場料
- 大聖堂内部:無料
- 大聖堂屋上:10€(毎月第一日曜日は無料。)
- 公式サイト
- ノートルダム大聖堂
- 最寄り駅
- ◇地下鉄4番線
- シテ(Cité)駅 または サン・ミシェル(Saint-Michel)駅
- ◇RER B線・C線
- サン・ミシェル ノートルダム(Saint-Michel Notre-Dame)駅
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