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パリ観光マガジン

ギュスターブ・モロー美術館
Art & Culture 美術館

【パリ観光】ギュスターブ・モロー美術館|見どころ・チケット予約・入場料

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フランスの象徴主義の画家ギュスターヴ・モローの美術館はパリ9区の静かな住宅街にあります。

モローの自宅兼アトリエがそのまま美術館になっていて、一人の芸術家の作品と暮らしぶりを同時に覗くことができる美術館です。壁にところせましと並べられた絵画は見ごたえ抜群。フランス絵画をじっくり楽しみたい方におすすめです。

ここではギュスターブ・モロー美術館の見どころや営業時間、チケット予約方法など観光に役立つ情報をお届けします。

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ギュスターブ・モロー美術館とは

ギュスターヴ・モローはフランスの象徴主義の画家です。聖書や神話をモチーフにした力強い作風で知られ、絵画で聖書や神話の奥深さを表現したことで多くの小説家や詩人から称賛を受けました。モローのスタイルを「象徴主義」と名付けたのも、彼の作品から影響を受けた小説家エミール・ゾラです。

ギュスターブ・モロー美術館は、そんなモローが自宅兼アトリエとしていた邸宅に作られた美術館。壁一面を埋め尽くすモローの力強い作品は圧巻です。館内には家具やインテリアもそのまま残されていて、画家が暮らした空間を当時のままに感じることができます。

そして、ギュスターブ・モロー美術館はなんと世界で初めて公開された個人美術館なんです。芸術家本人が自ら構想・資金準備を行い、死後もその形で存続し続けている点で、ギュスターヴ・モローは世界でもっとも早い時期に個人で美術館をオープンさせた先駆者的存在です。

ギュスターブ・モロー美術館はどこにある?

ギュスターブ・モロー美術館はパリ9区の静かな住宅街に位置しています。

周辺には有名な観光地などはなく、どちらかというとローカルなエリア。パリジャンに人気の飲食店が集まるピガール地区から近い場所にあるので、ローカルなパリを楽しみたい人にはぴったりのエリアにあります。

美術館の建物はもともと自宅だったものなので、外観は一般的なアパルトマンのようなデザインです。美術館があることを知らないとそのまま通り過ぎてしまいそうな建物なので、訪れる際は住所をしっかり確認してから出かけてくださいね。

ギュスターヴ・モロー美術館への行き方・最寄り駅

ギュスターブ・モロー美術館はへ地下鉄でアクセスできます。

最寄り駅は12番線のサン・ジョルジュ駅です。駅からは徒歩5分ほどです。

公式サイト
14 Rue Catherine de la Rochefoucauld, 75009 Paris
地下鉄12番線 サン・ジョルジュ駅(Saint-Georges)
〈周辺の観光施設〉
ピガールエリア(徒歩7分)

【ギュスターブ・モロー美術館の場所を地図で見る⬇️】

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ギュスターブ・モロー美術館の営業時間・定休日

ギュスターブ・モロー美術館は火曜定休です。その他の日は10時から18時まで営業しています。

営業時間

10時〜18時

定休日:火曜日、1月1日、5月1日、12月25日
(12月24・31日は短縮営業)

⚠最終入場は閉館時間の30分前

ギュスターブ・モロー美術館の所要時間

ギュスターブ・モロー美術館は大きな美術館ではありませんが、作品数が多いためじっくり見て回ると少し時間がかかります。

サラっと見て回るつもりなら1時間、じっくり見て回りたいなら1時間30分は予定しておきましょう。

所要時間

サラっと見学:1時間

じっくり見学:1時間30分〜2時間

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ギュスターブ・モロー美術館の入場料・チケット予約

ギュスターブ・モロー美術館のチケットは8€、18歳未満は無料。観光施設の入場料の値上げが止まらないフランスでは、かなり良心的な値段です。

しかも、ギュスターブ・モロー美術館の入場チケットはジャン・ジャック・エンネル美術館への入場券も兼ねています。ギュスターブ・モロー美術館の入場から72時間以内であれば、同一チケットでジャン・ジャック・エンネル美術館へも入場可能です。

ジャン・ジャック・エンネル美術館はフランス人画家ジャン・ジャック・エンネルの作品を展示する邸宅美術館で、パリ17区にあります。地下鉄を使って20分ほどの距離にあります。

8€(18歳未満無料)

ギュスターブ・モロー美術館の入場チケットで「ジャン・ジャック・エンネル美術館」への入場が可能(ギュスターブ・モロー美術館の入場から72時間以内)

ギュスターブ・モロー美術館のチケット予約方法

ギュスターブ・モロー美術館のチケット予約は必須ではありません。

美術館のチケット売り場で購入することも可能ですが、事前に予約しておけば現地で時間を節約できるので効率的です。チケットは公式サイトから予約できます。

パリ・ミュージアム・パスは使える?

パリ・ミュージアム・パスはパリとパリ近郊で使える観光パスです。パスを持っていると対象の施設に無料で入場することができます。パリ市内だけでもかなりの数の美術館や文化施設が対象になっているので、パリ観光を思いっきり楽しみたい人にはおすすめのアイテムですよ。

ギュスターブ・モロー美術館はパリ・ミュージアム・パスの対象施設になっているので、パスがあれば無料で入場できます。

パリ・ミュージアム・パスを検討・購入したい人はこちらからどうぞ。

〈ミュージアムパスの購入はこちらから ⬇️〉

2日券:70€
3日券:90€
4日券:110€

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毎月第一日曜日はギュスターブ・モロー美術館に無料で入場できる!

ギュスターブ・モロー美術館は毎月第一日曜日は無料で入場できます。

公式サイトには予約必須との記述は見当たりませんが、第一日曜日はどこの施設も混み合うので予約しておくのが無難です。

公式サイトのチケット予約ページに、毎月第一日曜日用の【Dimanche gratuit】という項目があるので、そこからチケットを予約できます。

フランスの第一日曜日は無料Day!

フランスでは毎月第一日曜日には美術館やモニュメントなどの多くの施設が無料で入場できます。すべての施設が対象ではありませんが、パリだけでも数多くの観光施設がその対象となっています。

無料ということもあり多くの人が訪れるため、人気の施設では行列ができることも。第一日曜日に対象の観光施設を訪れる場合は行列覚悟で訪れたほうがいいかも。

また、施設によっては無料であっても予約必須のところもあります。公式サイトをしっかり確認してくださいね。

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ギュスターヴ・モロー美術館の見どころ

ギュスターヴ・モロー美術館
△寝室

世界で初めての個人美術館

ギュスターブ・モロー美術館は世界初の「個人美術館」といわれています。芸術家本人が自ら美術館の構想を練り資金調達し開館までの準備をしたという点で、ギュスターヴ・モローは個人で美術館をオープンさせた世界の先駆けな人物です。

美術館の建物となっているのは、1852年から実際にモローが自宅兼アトリエとして家族とともに暮らした邸宅。モローの父が購入したこの邸宅は、1階にはモローの友人が暮らし、モローの家族は2階を住居としていました。

モローは亡くなる前からこの邸宅を美術館とすることを決めていて、構想を練り、改築などの準備を進めていました。現在の美術館の3階と4階に当たる部分は美術館開館に向けて増築された部分です。

モローの遺言には邸宅内の作品や調度品の配置はそのままの位置で留めるようにと記述されていたそう

美術館はモローの死後、1903年に世界で初めての個人美術館としてオープンしました。

オープンから100年以上経つ今でも、何度かの修復を行いながらモローの遺言通りに館内は保たれています。歩くとミシミシときしむ床は長い間使われてきたことをはっきりと表していて、長い歴史を感じさせます。

ブルジョワ家庭に生まれたギュスターヴ・モロー

ギュスターヴ・モローは裕福なブルジョワ家庭の一人息子として生まれました。そのため、経済的に困窮しながら絵を描き続けた多くの画家とは違い、生涯を通して生活に困ることはありませんでした。モローの芸術活動のよき理解者だった両親も経済的な支援を惜しまず、モローは好きなように絵を描いていたようです。

このような恵まれた環境もあって、モローは個人美術館の構想を思いついたのかもしれません。もろーには相当な額の遺産や家族の資産があり、美術館オープンのための改装費・設計費・整備費はすべてモローの私財でまかなわれたそう。

モローは生い立ちやその人柄から「経済的独立を保った孤高の画家」などと呼ばれています。

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画家のプライベートな空間を垣間見ることができる貴重な空間

美術館の2階はモローが家族と暮らした住居スペースでした。モローの母親の寝室や食堂、両親の個室、開館100年を記念して公開されたモローの書斎など、モローが家族と過ごしたプライベートな部屋を見ることができます。

母親の寝室は家族の思い出が詰まった品で装飾されています。壁に飾られた絵画の中には、エドガー・ドガによって描かれたモロー自身の自画像も。

モローの書斎

階段を上ってすぐの部屋は、開館100年を記念して2003年に初めて公開されたモローの書斎。モローはこの書斎でモンテスキュー伯爵ら親しい友人らを迎えたということです。

書斎の中の絵画や書物、アンティークの数々は、モロー自身が亡くなる直前に整えたものだそう。モローが生きたそのままの空間に足を踏み入れることができますよ。

作品展示のための増設スペース ‐ 特大サイズの絵画

ギュスターヴ・モロー美術館
▲4階のアトリエ

作品展示のためにモローによって増設された3・4階では、モローの特大サイズの作品を鑑賞できます。他の美術館では見ることができない貴重なものばかりです。

聖書や神話をモチーフとしたモローの絵画は神秘的ながらも迫力があり、特大のキャンバスからはそのエネルギーがさらに強力に伝わってきます。

螺旋階段を上った4階ではモローの遺言に含まれていない、寄贈などによるモローの作品が展示されています。

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曲線装飾が美しい螺旋階段

ギュスターブ・モロー美術館
▲3階大広間の螺旋階段

3階大広間に設えられた曲線が美しい螺旋階段は美術館を象徴する建築的・美学的な要素のひとつ。踊り場のしつらえや手すりの飾り、床にひかれた絨毯の装飾、そのすべてが見惚れるような美しさです。

この螺旋階段は、モロー自身が構想を練り設計指示し製作されました。デザイン様式は、当時のパリで盛んだった19世紀末の鉄構造装飾技術(アール・ヌーヴォー前夜)のスタイルです。鉄の素材を美的要素として前面に出す点には、ギュスターヴ・エッフェル(エッフェル塔の設計者)らの影響も見られるといわれています。

この螺旋階段には「作品を空間全体で見せる」というモローの意図もありました。軽やかな線と円運動の造形は、周囲の絵画や自然光と呼応して“夢幻的”な空間を作り出すことに成功しています。

また、螺旋階段は単なる動線ではなく、モローにとっては「上昇」「霊的な探求」を象徴する要素と考えられています。モローの絵画作品のテーマ「神秘主義、宗教的象徴、理想の美への上昇」と響き合うデザインであり、「芸術=精神の上昇の道」というモローの思想を建築化したものとみなされています。

芸術作品のようなこの螺旋階段は4階へのアクセスとなっていて、実際に上り下りに使われています。螺旋の美しさを感じながら4階へと上りましょう。

階段からは、天井まで壁いっぱいに飾られた絵画を間近に見ることもできます。階段の上部から見下ろすと、絵画が壁全面を覆い、まるで芸術の渦に包まれるような感覚になるよう設計されているので、ぜひ見てみてください。

ギュスターブ・モロー美術館の基本情報まとめ

ギュスターブ・モロー美術館 / Musée Gustave Moreau

アドレス
14 Rue de la Rochefoucauld, 75009 Paris
営業時間
10:00〜18:00
定休日
火曜定休、1月1日、5月1日、12月25日
入場料
8€
(18歳未満は無料)
第一日曜日無料(特別展開催中は除く・予約推奨)
 
 
パリ・ミュージアムパスの利用
可能(特別展開催中は利用できません)
公式サイト
ギュスターブ・モロー美術館
最寄り駅
地下鉄12番線
サン・ジョルジュ(Saint-Georges)駅

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