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パリの治安は本当に悪い?エリア別危険度マップと治安ランキング

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パリ旅行を計画している人の中には、パリの治安に不安を感じている人も多いのではないでは?

実際のところ、パリの治安はどうなのでしょうか。結論からいうと、パリは軽犯罪が多く観光客を狙ったスリなどが多いのは事実。

今回はデータに基づくパリの治安状況を詳しく解説し、安全に観光するための実践的なアドバイスをお伝えします。被害が多くでているエリアやエリアごとの犯罪の傾向を知って、対策を取りましょう。

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パリの治安の現状

パリは日本と比べて治安がよくないのは事実。危険な場面を目撃したり、スリやひったくりに遭遇する確率も高めです。では、なぜ、パリがそんな状況になっているのか。理由は次のようなものがあげられます。

パリの治安が悪いとされる理由

観光客を狙った犯罪の多発
→ 軽犯罪(スリ、置き引き)が特に多い
→ 観光地に被害集中
→ 言語の壁を利用した詐欺
人口密度の高さ
→ 年間観光客数: 約3,800万人
→ 混雑した場所での犯罪機会の増加
→ 犯人の逃走が容易
社会経済格差
→ 地区間の経済格差
→ 失業率の高い郊外からの流入犯罪

以上のような要因が絡み合って、スリ集団を形成したり犯罪グループが乱立してしまっているのがパリの現状です。

窃盗被害による治安マップ

次のマップは、窃盗(ケガなどの被害はないもの) の発生件数から、区ごとの発生率を表したものです。

パリの治安マップ
参考資料:gouv.frssmsi

住民1,000人あたりのパリ市内の窃盗被害は平均で56,8件(2022年)。その平均からどれだけ差があるかを表しています。赤系色で示した場所は平均よりも発生率が高いエリア、青系色で表した部分は平均よりも発生率が少ないエリアです。

窃盗被害の危険度ランキング

上のマップから窃盗被害の危険度でランキング付けすると次のような結果に。

💥1位:1区(ルーヴル・シャトレ地区)

  • 飛び抜けて発生率が高い!
  • 主要観光地:ルーヴル美術館、オランジュリー美術館、パレ・ロワイヤル
  • 危険な場所:ルーヴル美術館周辺、サントノレ通り、リヴォリ通り
  • 被害の特徴:美術館内での置き引き、ショッピング中のスリ、メトロ内でのスリ

1区は他の区と比べてもかなり窃盗の被害が多く出ています。理由はフランス一の観光地、ルーヴル美術館があること。美術館は出入り口周辺だけでなく、館内にも観光客狙いのスリがひそんでいます。作品や写真撮影に夢中になっているうちに、置き引き被害に遭う可能性は大。

特にルーヴル美術館は広大で人も多く、疲れから注意力が散漫になりがちです。絵を観ているときやベンチで休憩しているとき、必要以上に距離を詰めてくる人がいたら要注意です。

さらに、サントノレ通りやリヴォリ通りなど、1区にはショッピングエリアもあります。観光客だけでなくパリジャンも多く集まるのでどこへ行っても人が多く、スリやひったくりの被害に遭いやすいことが容易に想像できます。

💥2位:8区(シャンゼリゼ・エリゼ地区)

  • 発生率:平均の約2.5倍
  • 主要観光地:シャンゼリゼ通り、凱旋門、コンコルド広場
  • 危険な場所:グラン・パレ周辺、高級ブティック街、シャンゼリゼ通り
  • 被害の特徴:写真撮影中の隙を狙ったスリ、メトロ内でのスリ

次に発生率が高いのは8区。8区はコンコルド広場から凱旋門までです。もっとも有名な観光地であるシャンゼリゼ通りがあり、やはりここも観光客が多く集まるエリアです。

さらにグラン・パレとプチ・パレ、最近オープンしたギャラリーディオールなど美術館も多く、シャンゼリゼ通りから美術館へのルートを取る観光客も多いでしょう。

シャンゼリゼ通りでは写真を撮りながら歩きたいところですが、スマホのながら歩きも注意が必要です。カフェで休憩するときはスマホや財布は絶対にテーブルに置きっぱなしにしないで

💥3位:2区(ブルス・オペラ地区)

  • オペラ座周辺の日本食レストラン街
  • モントルグイユ通りの飲食店エリア
  • ボンヌヌーベルの夜遊びスポット
  • 被害の特徴:飲食店での置き引き

2区は日本食レストラン街やモントルグイユなど、飲食店の多い場所。飲食店で注意したいのは置き引き被害です。食事中はスマホをテーブルの上に置かない、荷物は膝の上におくなど、荷物管理はしっかりしましょう。

日本では、上着や貴重品以外の荷物をおいて席取りをしたりしますが、フランスではこれも危険な行為です。まさかこんなものが?というものでも盗まれることがあるので、荷物を置いたまま席を離れないでくださいね。

💥4位:4区(市庁舎・マレ地区)

  • ノートルダム大聖堂、マレ地区
  • パリ市庁舎周辺
  • セーヌ川沿いの観光スポット
  • 被害の特徴:テラス席での盗難、ショッピング中の被害

4区はアパレルショップやカフェなどの飲食店が多いエリア。飲食店での荷物管理はもちろん、ショッピング中もむやみに財布を出し入れするのは避けて。

テラス席や道路に面した席では、席についた状態であっても貴重品やスマホなどをテーブルに置いたり空いたイスにおいておくのは危険です。通りすがりに盗まれてしまうことがあるからです。使い終わったらすぐにバッグの中にしまいしましょう。

こうしてみると、被害が多いエリアはパリの中心部に集まっているのがはっきりわかります。そして外側や目立った観光地がない場所ほど窃盗の発生率は少なめです。18区で被害が多いのは、人気の観光地モンマルトルがあるためと考えられます。

地下鉄でのスリにも注意

発生率の高い1区・8区・4区は地下鉄1番線が、18区・10区・2区・1区・6区は地下鉄4番線が走っています。

どちらも多くの観光地を結んでいるので、観光客にとってとても便利な線。乗客における観光客の割合が多く、スリの出没率も高くなっています。このエリアで窃盗の発生率が高いのは、このあたりの事情も関係しているのではないかと思います。

日本人が遭いやすい被害は?

在仏日本大使館によると、日本人がもっとも被害に遭っているのはスリ、続いて置き引きだそう。特に混んでいる車内では、バッグの開け口から手を離さないなど、対策を取りましょう。

上の窃盗被害マップだけを見ると、青系色で塗られたエリアは他のエリアと比べて安全に見えますが、そうとは限りません。次は傷害事件の発生率別のエリアマップを見ていきましょう。窃盗とは違う危険エリアが見えてきます。

傷害事件による治安マップ

次のマップは、傷害事件の発生件数からエリア別に発生率を色分けしたものです。

パリの治安マップ
参考資料:gouv.frssmsi

窃盗の治安マップと同じく、赤系色は平均値よりも発生率が高いエリア、青系色は発生率が平均を下回るエリアです。

セーヌ右岸での発生率が高め

傷害事件に関しても、もっとも発生率が多いのは1区と8区です。どちらも観光エリアで飲食店も多いので夜遅くまで人出がありますが、にぎやかな通りを外れると人けがなく暗い通りもあります。夜遅くの単独での外出や人けのない道を通ることは避けましょう。

さらに、発生率が平均値よりも高いエリアはセーヌ右岸(北側)にかたまっていることが読み取れます。そしてそれらは観光地や主要駅があるエリアにほぼ合致します。

発生率が低いエリアは、住宅街が多く繁華街などは少ない比較的静かなエリアです。治安面から見ると、ホテルを取るなら左岸がおすすめです。特に6区・7区はおしゃれなショップが多く、ショッピングにはうってつけ。パリらしい建物が多く、街並みもすてきですよ。

実際の被害件数との違い

上の傷害事件マップは1000人あたりの傷害事件発生率をマップ化したものであり、実際の被害件数で見ると少し変わってきます。

発生件数(2022年)では、もっとも多いのが18区で1158件、続いて19区の1021件、3番目に多いのが12区の916件です。

傷害事件危険度ランキング

傷害事件マップと傷害事件の発生件数を元に考えられる傷害事件の危険度ランキングがこちら。

💥1位:18区(バルベス、シャトールージュ周辺)

  • 実被害件数:1,158件(市内最多)
  • 特徴:ドラッグ関連犯罪、集団での襲撃

傷害事件の発生件数はパリで最多で、多くの危険が潜んでいるといえます。18区は移民や貧困層が多く暮らし、それが治安の悪化に繋がっています。

18区にはモンマルトル地区やクリニャンクール蚤の市(18区に隣接)がありますが、必ず暗くなる前に帰るようにしてください。夜は危険度が増し、ドラッグ関連の犯罪にも巻き込まれやすくなります。

💥2位:19区(ラ・ヴィレット周辺)

  • 実被害件数:1,021件
  • 特徴:夜間の路上犯罪、環状道路周辺

18区と並んで治安の悪さが目立つ19区。同じく移民や貧困層が多いエリアです。目立った観光地はないため、被害にあっているのは観光客ではなく地元住民などであることが想像できます。しかし危険に巻き込まれる可能性があるので、特に夜はこのエリアに近づくのはやめましょう。

💥3位:10区(東駅・北駅周辺)

  • 特徴: 駅周辺での暴行事件、移民地区での紛争
  • 夜遊びスポットでの揉め事

パリでもかなり治安が悪いとされる東駅・北駅があるのが10区。駅周辺はゴミが散乱し、ここが花の都パリとは思えない状態です。

また、ボンヌ・ヌーベル周辺は有名な夜遊びスポット。酔っ払ってケンカに発展するなどの状況も考えられます。クラブではドラッグを使った犯罪も横行しているので、注意が必要です。

ホテル滞在にもおすすめ!相対的安全エリアランキング

窃盗被害マップと傷害事件マップをもとに、相対的に安全といえるエリアをランク付けしました。どこにホテルを取るべきか悩んでいる人は要チェックですよ。

🌸1位:14区・15区

  • 治安良好
  • 日本人が多く住むエリア

窃盗事件・傷害事件ともに発生率が低く、治安がいいエリアです。日本人が多く住んでいるので、日本食スーパーやアジア系スーパーがあるのも特徴的。

エッフェル塔の周辺にホテルを取るのはいかがですか?14区だと観光地までは少し離れるため、少し不便さが目立ちます。とにかく治安重視という人ならぴったりのエリアです。

🌸2位:16区・17区

  • 高級住宅街
  • 治安よし
  • 物価は高め

パリの高級住宅地16区と17区も治安はよし。16区南側はエッフェル塔にも近く美術館もいくつもあり、観光も楽しめるので滞在におすすめです。ただ、ホテルやレストランの相場は他エリアよりも高い傾向にあるため、予算の都合がつけば検討したいエリアです。

🌸3位:6区・7区(サンジェルマン・デ・プレ、エッフェル塔地区)

  • 高級住宅街、治安良好
  • 観光地でありながら犯罪率低
  • おすすめ宿泊エリア

観光地であることから窃盗被害はある程度発生しているものの、傷害などの事件は少なく治安はよさげ。人気観光地へのアクセスもよく、おしゃれな飲食店やショップも多く、滞在先としては◎。明るい通りが多いのも安心できる要素です。

🌸4位:5区(カルティエ・ラタン)

  • パンテオンやソルボンヌ大学周辺
  • 学生街、比較的安全

窃盗事件は比較的少なく、傷害事件も平均以下で治安良好。学生が多いエリアでカフェや本屋などが多いエリアです。観光地にもアクセスしやすく滞在先としておすすめ。

被害にあった場合は

パスポートを盗まれるなどの被害に遭った場合は、警察に届け出たあとで在仏日本大使館での手続きが必要になります。大使館のサイトに手続きの方法が記載されています。

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