ゴシック建築を代表する建物であるパリのノートルダム大聖堂。周辺の文化遺産とともに、「パリのセーヌ河岸」としてユネスコの世界遺産に登録されています。
ローマ・カトリック教会の大聖堂として建設されたノートルダム大聖堂は、現在もパリ大司教座聖堂として使用され、宗教的にも重要な役割を果たしています。
教会内は無料で誰でも見学可能。チケットの予約方法も紹介するので要チェックです。
目次
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ノートルダム大聖堂って?


ノートルダム大聖堂はゴシック建築の最高傑作ともいわれています。全体的にゴシック様式の建築ですが、ロマネスク様式の痕跡もところどころに見られます。
1163年着工・1345年完了と、長い年月がかかっていることから、この期間の初期に栄えていたロマネスク様式が見られるのも納得。ロマネスク様式は、ファサードの一部や内保の柱の一部に見られます。
ノートルダム大聖堂はどこにあるの?
ノートルダム大聖堂はパリ4区のシテ島内にあります。まさにパリのど真ん中です。
ノートルダム大聖堂への行き方・最寄り駅
ノートルダム大聖堂は地下鉄またはRERでアクセスできます。最寄り駅はシテ駅もしくはサン・ミッシェル・ノートル・ダム駅です。
シテ駅からは徒歩3分、サン・ミッシェル・ノートル・ダム駅からは徒歩6分ほど。サン・ミッシェル・ノートル・ダム駅の周りは人が多くごたついているので、シテ駅から向かうほうが楽ですよ。
【ノートルダム大聖堂の場所を地図で見る⬇️】
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ノートルダム大聖堂の営業時間・ミサの時間
ノートルダム大聖堂は毎日開いています。平日と週末で時間が違うので注意してください。
ノートルダム大聖堂のミサは、誰でも参加することができます。予約は必要ありません。
各ミサの時間の20分前になると、正面入口にミサ参加者用の入場レーンが作られるので、そこから入場します。
〈ミサの開催時間 ⬇️〉
曜日 | ミサの時間 |
---|---|
月〜水・金 | 8時、12時、15時、17時30分、18時 |
木 | 8時、12時、15時、17時30分、18時、18時45分 |
土 | 8時30分、12時、15時、17時15分、18時 |
日 | 8時30分、9時30分、10時、11時30分、17時15分、18時 |
ノートルダム大聖堂内部見学の所要時間

ノートルダム大聖堂の見学は細かい時間指定の予約制になっているため、内部はそれほど混んでいません。
見学に必要な時間は30分ほど(内部のみ)。ゆっくりじっくり見て回りたい人は50分ほどみておくといいですよ。
ただし、チケットを予約していたとしても、入場するまでに時間がかかる可能性があります。観光プランにノートルダム大聖堂見学を組み込む場合は、余裕を持ったプランを組むのがおすすめです。
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ノートルダム大聖堂の見どころ
外観

大聖堂でまず見てほしいのが、全体的に白っぽい色味であることから「白い貴婦人」とも呼ばれているその外観です。
そしてファサードの凝った彫刻もよく見てほしいところ。ファサードには3つの門があり、それぞれ「聖アンヌの門」「審判の門」「聖母の門」となっています。
門の上に並ぶ28体の彫刻群は「王のギャラリー」。これらはダビデ王の父エッサイからヨセフまでのイエスの祖先の彫刻です。しかし、フランス革命期にフランス王と誤解され、首が落とされる被害を受けてしまいます。
現在の彫刻は1800年代に修復されたものです。落とされた首はクリュニー美術館で見ることができます。
屋根には「キマイラ」(ガーゴイル)と呼ばれる怪物の形の排水口が。写真や映像でもよくクローズアップされるので見覚えのある人も多いのではないでしょうか。ノートルダム大聖堂のシンボル的な存在でもあります。
ステンドグラス
内部で注目なのが、3ヵ所にあるステンドグラスのバラ窓です。バラ窓は火災の際にも無事に生き残りました。日が差すと大聖堂内部にステンドグラスの鮮やかな色が映り込んでとても美しいですよ。
宝物庫を見学しよう
宝物庫にはカトリックの典礼に使用される貴重な品々、例えば聖杯、装飾品、典礼書などが収蔵されています。これらの宝物は、今もミサ、礼拝、秘跡の儀式に用いられています。
ノートルダム大聖堂の修復作業に伴い、宝物庫も新しくなっています。以前に見学したことがある人も、ぜひもう一度見学してみてください。
宝物庫見学は有料(12€)で、チケットの事前予約はありません。大聖堂内の宝物庫受付窓口で直接チケットを購入します。
始まりの場所 、ポワン・ゼロ
ノートルダム大聖堂の前には、地図などで各地への距離を示すときの起点となる道路元標“ポワン・ゼロ”があります。
つまりパリからの距離というのはここ、ノートルダム大聖堂からの距離なわけですね。
“ポワン・ゼロ”ぜひ探してみてくださいね。
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ノートルダム大聖堂のコンサート(Musique Sacrée à Notre-Dame de Paris)
ノートルダム大聖堂では毎週火曜日20時30分からコンサートが開かれています。パイプオルガンの演奏やクラシック、オーケストラなど、さまざまなスタイルのコンサートがあります。
料金は基本的に、カテゴリーごとに15€・25€・40€の3種類です。現地でのチケット販売はなく、ネットでの事前予約が必須です。
教会で聴くコンサートは独特の音の響きと神聖な雰囲気が魅力です。パリ旅行の思い出にぜひ行ってみてくださいね。
〈コンサートの演目、チケット予約はこちらから ⬇️〉
2019年の大規模火災

2019年4月に起きた大規模火災を覚えている方も多いのではないでしょうか。大聖堂からモクモクと上がる煙は、フランスのみならず世界中を悲しみに包みました。
火災発生当時は大聖堂周辺に多くのフランス人が集まり、祈りながら消火活動を見守りました。ニュースでも消火活動の様子が中継され、崩れていく大聖堂にテレビの前で多くの人が衝撃を受けました。
火災は大聖堂の上部で起こったため消火活動は難航、完全に消化したのは翌日になってから。大聖堂内には文化的にも価値のあるものが多く保管されており、それらの救出にも力が尽くされました。
この火災で尖塔部分と屋根が消失。修復作業は5年以上にも及びましたが、2024年12月ついに一般公開再開となりました。
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Klook.comノートルダム大聖堂の入場方法・予約方法
ノートルダム大聖堂内部の見学は無料、公式サイトより予約可能です。予約なしでも見学可能ですが、待ち時間はかなりの長さです。
特にバカンス期は最後尾がどこかわからないほどの列。可能な限り予約していくのがおすすめです。
チケット予約方法
予約は当日を含めた3日分のみ可能です。翌日になると、また1日分の予約枠が追加される、という仕組みで、ずっと先の日付の予約はできないようになっています。
このように、予約枠が少ないので予約は争奪戦。見学に行く日が決まったら、2日前の0時から予約サイトチェックして予約を勝ち取ってください。予約枠の更新は0時に行われるようです。0時から早朝だと予約が取りやすいですよ。
入場方法
●チケットが予約できた人は
予約したチケットは入場の際に必要です。プリントアウトするかスマホに保存してすぐに提示できるようにしておきましょう。
チケットは指定時間から20分間のみ有効です。時間に遅れないように気をつけてくださいね。
公式サイトには「チケットと一緒に身分証明書を持って予約時間の5分前に来てね。」と書いてあるよ。でも管理人が見学したときは、チケットのみでOKだった!
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屋上(塔)への登り方

大聖堂内部だけでなく、屋上(塔)からの眺めも必見です。火災発生後、塔へのアクセスは閉鎖されていましたが、2025年9月20日から屋上へのアクセスが再開されたので、ぜひのぼってみましょう。
パリを一望できる名所といえば、エッフェル塔やモンパルナスタワーが人気ですが、ノートルダム大聖堂の屋上からの眺めも決して退けを取りません。
パリを360℃見渡せる絶景と、大聖堂外観に施された彫刻などの装飾を間近に見ることもできます。火災時に損傷を受けた2体のキマイラは、現在は塔内部に置かれているそう。
塔の高さは69メートル、アクセスは階段のみで424段ものぼらなければいけません。歩きやすい靴と万全の体調で挑んでくださいね。
また、荷物を預けられる場所やコインロッカーなどはありません。大きな荷物や重い荷物はホテルにおいてくるなどしましょう。
入り口がわかりにくいので注意!
屋上(塔)へのぼる入り口は大聖堂の外部にあります。大聖堂正面の右手です。
南側の塔をのぼって見学、大聖堂の北側に降りてくるルートです。
屋上(塔)の営業時間・定休日
屋上の営業時間はノートルダム大聖堂内部とは異なります。ハイシーズンは23時まで開いていますが、オフシーズンは17時30分と日が落ちる頃には閉まってしまいます。
屋上(塔)の所要時間
屋上へのアクセスは階段のみなので時間がかかります。また、塔は2本あり、南側の塔をのぼって景色を楽しみ、大聖堂の北側へ降りるルートになっています。パリを360℃見渡せる構造になっているので、すべて見て回って降りてくるには1時間ほどかかると考えられます。
屋上(塔)の入場料
屋上へのチケットは現地では販売しておらず、予約必須です。入場料は16€。
18歳以下は無料ですが、入場時間を確定させるために予約が必要です。
屋上(塔)へのチケット予約方法
2025年9月20・21日は「ヨーロッパ化遺産の日」のため、無料・要予約で解放されています(すでに予約は完売)。24日分より通常通り予約可能です。
屋上へのチケットはノートルダム大聖堂公式サイトとは別のサイトで行います。(公式サイトでは販売していません)
パリ・ミュージアム・パスは使える?
パリ・ミュージアム・パスは、パリとその近郊で使えるお得な観光パスです。
パスを持っていると対象の施設は無料で入場することができます。施設を訪れれば訪れるほどお得になりますよ。
ノートルダム大聖堂の屋上へのぼるにはパリ・ミュージアム・パスが使用できます。
ただし、パスを持っていても、入場時間を確定させるためにチケットを予約する必要があります。(こちらより予約)
パスを持っているだけでは入場できないので気をつけてくださいね。
〈ミュージアムパスの購入はこちらから ⬇️〉
\ 対象施設を知りたい人はこちらから /
第一日曜日は無料で屋上(塔)にのぼれる(11月〜3月のみ)
11月〜3月の第一日曜日は無料で屋上にのぼることができます。
◯フランスの第一日曜日は無料Day!
フランスでは毎月第一日曜日には美術館やモニュメントなどの多くの施設が無料で入場できます。すべての施設が対象ではありませんが、パリだけでも数多くの観光施設がその対象となっています。
無料ということもあり多くの人が訪れるため、人気の施設では行列ができることも。第一日曜日に対象の観光施設を訪れる場合は行列覚悟で訪れたほうがいいかも。
また、施設によっては無料であっても予約必須のところもあります。公式サイトをしっかり確認してくださいね。
◥◣ 第一日曜日に無料で入場できる施設を知りたい方はこちらから ◢◤
- アドレス
- 6 Parvis Notre-Dame – Pl. Jean-Paul II, 75004 Paris
- 営業時間
- 【ノートルダム大聖堂内部】
- 月〜金曜日
- 7:50〜19:00(木曜日のみ22時まで)
- 土・日曜日
- 8:15〜19:30
- 【ノートルダム大聖堂屋上(塔)】
- 4月〜10月
- 9:00〜23:00
- 11月〜3月
- 9:00〜17:30
- 休館日
- なし
- 入場料
- ノートルダム大聖堂内部:無料
- ノートルダム大聖堂屋上(塔):16€(18歳以下無料)
- 公式サイト(ノートルダム大聖堂内部見学予約はこちらから)
- ノートルダム大聖堂
- ノートルダム大聖堂屋上(塔)見学予約はこちらから
- Centre des monuments nationaux
- 最寄り駅
- ◇地下鉄4番線
- シテ(Cité)駅
ノートルダム大聖堂 / Cathédrale Notre-Dame de Paris
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