世界最大級のルーヴル美術館をはじめ、オルセー美術館やピカソ美術館など、有名な美術館が山ほどあるパリ。観光に美術館は欠かせませんよね。
そしてフランスには、実は無料の美術館もたくさんあるんです。お金をかけずにアートに触れられるというのは、芸術の国フランスならでは。
今回は無料でも見応えのある美術館をまとめてご紹介!ぜひ観光ルートに取り入れてみてくださいね。
目次
- フランスでは芸術に気軽に触れられる機会がたくさん
- パリの無料美術館リスト
- カルナヴァレ美術館 / Musée Carnavalet
- コニャック・ジェイ美術館 / Musée Cognacq-Jay
- ヴィクトル・ユゴー記念館 / Maison de Victor Hugo
- マリー・キュリー博物館 / Musée Curie
- 警察博物館 / Musée de la Préfecture de Police
- ザッキン美術館 / Musée Zadkine
- レジオン・ドヌール勲章博物館 / Musée de la Légion d’honneur
- プチ・パレ/ Petit Palais
- セルヌスキ美術館 / Musée Cernuschi
- ロマン派美術館 / Musée de la Vie romantique
- フラゴナール香水博物館 / Musée du parfum Fragonard
- ブールデル美術館 / Musée Bourdelle
- パリ市立近代美術館 / Musée d’Art Moderne de la Ville de Paris
- バルザック美術館 / Maison de Balzac
- エヌリー美術館 / Musée d’Ennery
- 国立公文書館 / Musée des Archives Nationales
- ラ・メゾン・エリゼ / La Maison Elysée
- 第一日曜日はフランス中で文化施設が無料開放される日
- 独自に無料入館日を設けている美術館も
- 美術館巡りをするならパリミュージアムパスは必須!
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フランスでは芸術に気軽に触れられる機会がたくさん
フランスでは、誰でも芸術や文化に気軽に触れられるように、文化施設が無料で開放される日があったり、無料の美術館がたくさんあったり、芸術の国ならではのシステムが整っています。
パリ市内だけでも無料の美術館は10以上あり、気軽にふらっと立ち寄ることができます。さらに、毎月第一日曜日は文化施設の無料開放日となっていて、対象の施設は無料で入場することができるんです。
もちろんこれらは観光客も利用可能で、お得に観光を楽しむチャンス。今回は無料美術館と第一日曜日無料開放の美術館ふたつのリストを作りました。パリへ行く予定の人はぜひチェックしてくださいね。
パリの無料美術館リスト
※完全入場無料の美術館と、特別展開催時は有料となる美術館などあるのでご注意ください。

マレ地区にあるカルナヴァレ美術館は、“無料とは思えないほど充実した展示内容”との声が多く聞かれるパリジャンに人気の美術館。無料美術館の中でもイチオシの美術館です。
カルナヴァレ美術館はパリの歴史を専門に扱う市立美術館で、ふたつの貴族邸宅を利用した建物自体も見どころのひとつ。
展示内容はパリに関わる芸術作品や建築物など多岐にわたり、先史時代から現代までのパリの変遷を豊富なコレクションで辿ることができます。まさにパリの歴史を保存する美術館です。
館内には絵画、彫刻、家具、装飾品など約61万点もの資料が収蔵されており、特にフランス革命期の貴重な資料やマリー・アントワネットにまつわる品々は必見です。また、マルセル・プルーストの寝室が再現されたコーナーや、20世紀初頭のパリの街並みを描いた看板コレクションなども人気があります。
2021年に大規模な改装工事を終えてリニューアルオープンし、より見やすく現代的な展示空間に生まれ変わりました。パリの歴史や文化に興味がある人、マレ地区を散策する予定の人はぜひ立ち寄ってみてください。
常設展は無料で鑑賞できますが、特別展は有料の場合があります。
コニャック・ジェイ美術館 / Musée Cognacq-Jay

コニャック・ジェイ美術館は、マレ地区の閑静な一角にある隠れ家的な美術館です。百貨店「サマリテーヌ」の創業者夫妻であるコニャック・ジェイ夫妻が収集した18世紀のフランス美術コレクションを展示しています。
この美術館の魅力は、18世紀のロココ様式の優雅な世界観を存分に味わえることです。ブーシェ、フラゴナール、シャルダンといった巨匠たちの絵画をはじめ、精巧な家具、陶磁器、彫刻などが美しく配置されています。16世紀の貴族邸宅を改装した建物内部も見事で、まるでタイムスリップしたかのような雰囲気も魅力です。
規模は小さめですが、その分ゆったりと落ち着いて作品鑑賞ができるのがうれしいポイント。大型美術館の混雑に疲れた時の休憩スポットとしてもおすすめです。マレ地区散策の途中に、優雅な18世紀フランスの世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
ヴィクトル・ユゴー記念館 / Maison de Victor Hugo

ヴィクトル・ユゴー記念館は、『レ・ミゼラブル』や『ノートルダム・ド・パリ』で知られるフランスの文豪ヴィクトル・ユゴーが実際に暮らしていた住居を利用した記念館です。場所はパリでもっとも美しい広場のひとつとされるヴォージュ広場に面した位置にあります。
ユゴーは1832年から1848年までこのアパルトマンに家族と共に暮らし、ここで『レ・ミゼラブル』の一部を執筆しました。館内では、ユゴーの私物、家具、原稿、デッサンなどが展示されていて、彼の文学者としての顔だけでなく、政治家や画家としての多彩な活動も紹介されています。特にユゴー自身がデザインした中国風の装飾が施された部屋は必見。ユゴーのインテリアデザイナーとしての才能が感じられます。
ヴォージュ広場自体も散策に最適な美しい場所なので、広場を楽しんだ後に記念館を訪れるのがおすすめのコースです。文学ファンはもちろん、19世紀パリの文化や生活に興味がある方にもぴったりのスポットです。
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マリー・キュリー博物館 / Musée Curie
マリー・キュリー博物館は、ノーベル賞を2度受賞した偉大な科学者マリー・キュリーの研究室だった場所。ここでは、マリー・キュリーとその娘イレーヌ・ジョリオ・キュリーが放射能の研究を行っていました。放射線について広く知ってもらうために、放射能の除去作業が行われた後、博物館として公開されました。
館内では、キュリー親子が使用していた実験器具や研究資料が展示されていて、20世紀初頭の科学研究の様子を知ることができます。
また、マリー・キュリーの生涯や業績、女性科学者としての困難な道のり、放射能研究の歴史などが写真や文書とともに紹介されています。規模は小さいですが、科学史における重要な研究が行われた場所であることを実感できる貴重なスポットです。
科学に興味がある人、女性の社会進出の歴史に関心がある人、また子ども連れの教育的な観光にもぴったりです。パンテオンやソルボンヌ大学にも近いので、カルチェラタン地区散策と合わせて訪れてみてください。
警察博物館 / Musée de la Préfecture de Police
警察博物館は、パリ警視庁の歴史と犯罪捜査の変遷を紹介するユニークな博物館です。5区のカルチェラタン地区に位置し、17世紀から現代までのパリ警察の歴史を豊富な資料とともに展示しています。
館内には、歴史的な警察の制服や武器、犯罪捜査に使用された道具、有名な犯罪事件の資料などが並んでいます。特に興味深いのは、フランス革命期の混乱した治安状況や、19世紀の有名犯罪者に関する展示です。
また、指紋鑑識技術の発展や科学捜査の進化についても学ぶことができます。実際の事件で使用された証拠品なども展示されており、ミステリー好きや歴史好きにはたまらない内容です。
規模はそれほど大きくありませんが、パリの裏歴史を知ることができる貴重なスポット。展示の一部はフランス語のみの説明となっている場合がありますが、展示物自体は見応えがあります。一般的な観光ルートからは少し外れていますが、だからこそ穴場感があっておもしろい博物館です。
ザッキン美術館 / Musée Zadkine
ザッキン美術館は、ロシア帝国出身の彫刻家オシップ・ザッキンのアトリエ兼住居を利用した美術館です。モンパルナス地区の静かな小道に位置し、芸術家が実際に生活し創作活動を行っていた空間を見学できます。
ザッキンは20世紀前半にパリで活躍した彫刻家で、キュビスムの影響を受けた独特のスタイルが特徴です。館内では、彼の代表作をはじめ、木彫、ブロンズ、石膏などさまざまな素材の彫刻作品を約300点展示。
特に美しいのは庭園で、緑豊かな中庭に彫刻作品が点在する屋外型展示空間になっています。パリの喧騒を忘れられるような穏やかな空間です。
建物自体も趣があり、ザッキンが使用していた工房や生活空間を見ることで、芸術家の日常に触れることができます。モンパルナス墓地やモンパルナス・タワーにも近いので、この地区を訪れる際にはぜひ立ち寄ってみてください。彫刻好きや静かな美術館を好む人に特におすすめです。
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レジオン・ドヌール勲章博物館 / Musée de la Légion d’honneur
レジオン・ドヌール勲章博物館は、フランスの最高勲章であるレジオン・ドヌール勲章の歴史を紹介する専門博物館です。セーヌ川左岸、オルセー美術館の向かい側に位置する優雅な建物内にあります。
1802年にナポレオン・ボナパルトによって創設されたレジオン・ドヌール勲章は、フランスでもっとも権威のある栄誉のひとつです。博物館では、この勲章の成り立ちから現代までの歴史、歴代受章者の紹介、さまざまな種類の勲章やメダルのコレクションが展示されています。フランス国内の勲章だけでなく、世界各国の勲章も展示されていて、その美しいデザインや細工を間近で見ることができます。
規模はコンパクトですが、フランスの栄誉制度や歴史を深く理解できる興味深いスポットです。館内は静かで落ち着いた雰囲気なので、ゆっくり見学したい人に向いています。オルセー美術館やロダン美術館にも近いので、7区の美術館巡りに組み込むのもおすすめです。
プチ・パレ/ Petit Palais

プチ・パレは、シャンゼリゼ通りのすぐ近く、パリ8区に位置する市立美術館です。1900年のパリ万国博覧会のために建設された美しいボザール様式の建物で、建築自体も見どころのひとつとなっています。「小さな宮殿」という名前ですが、実際にはかなり充実したコレクションを誇る無料とは思えない美術館です。
館内には古代から20世紀初頭までの幅広い美術品が展示されていて、古代ギリシャ・ローマの彫刻、中世の宗教美術、ルネサンス絵画、18世紀の装飾芸術、19世紀の印象派絵画など多岐にわたります。クールベ、ドラクロワ、セザンヌといった有名画家の作品も無料で鑑賞できるのには驚き。また、アール・ヌーヴォー期の家具やガラス工芸品のコレクションも見事です。
中庭のカフェは美しい回廊に囲まれた癒しの空間で、美術鑑賞の合間に休憩するのに最適。SNS映えする空間で若い観光客にも人気があります。
常設展は無料ですが、特別展は有料の場合あり。その場合は事前予約がおすすめです。シャンゼリゼ観光の際にぜひ立ち寄りたい、お得感満載の美術館です。
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セルヌスキ美術館 / Musée Cernuschi
セルヌスキ美術館は、パリ有数のアジア美術コレクションを誇る美術館です。8区のモンソー公園近くに位置し、イタリア人銀行家アンリ・セルヌスキが収集した中国・日本・韓国の美術品を展示しています。セルヌスキは特に中国美術の愛好家で、中国を旅しては多くの陶磁器や絵画や土器などを集めたそう。
この美術館の特徴は、古代から近代までのアジア美術を体系的に見ることができる点です。特に中国美術のコレクションは充実していて、新石器時代の陶器から清朝の磁器まで、時代を追って中国芸術の変遷を辿ることができます。青銅器、玉器、仏像、書画、漆器など約12,000点のコレクションを所蔵し、その中から選りすぐりの作品が常設展示されています。日本の浮世絵や東洋の陶磁器に興味がある人にもおすすめです。
19世紀の貴族邸宅を利用した建物も雰囲気があり、落ち着いた環境でアジア美術を楽しめます。モンソー公園での散策と合わせて訪れると、パリにいながら東洋の美に触れる素敵な時間を過ごせます。常設展は無料、特別展は有料です。
ロマン派美術館 / Musée de la Vie romantique

ロマン派美術館は、パリ9区モンマルトルのふもとにある隠れ家的な美術館です。19世紀前半のロマン主義時代のパリの文化・芸術サロンの雰囲気を今に伝える貴重な場所で、画家アリ・シェフェールのアトリエ兼邸宅を利用しています。
この美術館の見どころは、フランスを代表する女流作家ジョルジュ・サンドに関するコレクション。彼女の肖像画、愛用品、手紙、宝飾品などが展示されていて、彼女と交流のあったショパン、リスト、ドラクロワといった芸術家たちの資料も見ることができます。また、19世紀のロマン派絵画や装飾品も充実していて、当時の文化サロンの華やかな雰囲気を感じられます。
美しい中庭も魅力的で、春から秋にかけてはバラや緑に囲まれた庭園カフェでお茶を楽しむこともできます。イギリス式カフェのRose Bakeryが入っているので飲み物や甘いお菓子などが楽しめますよ。
石畳の小道を進んだ先にある静かな邸宅は、まるで19世紀にタイムスリップしたよう。モンマルトル観光の前後に訪れるのにぴったりのスポットです。
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フラゴナール香水博物館 / Musée du parfum Fragonard
フラゴナール香水博物館は、オペラ地区にある香水の歴史と製法を学べるユニークな博物館です。1926年創業の老舗香水メゾン「フラゴナール」が運営していて、無料で見学できる上にフラゴナールのショップも併設されているので、パリらしいお土産探しにもぴったりです。
館内では、香水の歴史、原料の種類、蒸留や抽出などの製造プロセスが分かりやすく展示されています。古代から現代までの香水瓶のコレクションは芸術作品のように美しく、特に19世紀から20世紀初頭のアール・ヌーヴォー様式の香水瓶は必見です。
また、香りの調合に使う器具や、南仏の街グラースの香水産業についての紹介もあり、フランスが香水大国となった背景を知ることができます。見学時間は30分ほどです。
見学後はショップでフラゴナールの製品を試すことができ、スタッフが丁寧にアドバイスしてくれます。香水だけでなく、石鹸やキャンドルなども手頃な価格で購入可能です。ギャラリー・ラファイエットやプランタンといった百貨店にも近いので、ショッピングの合間に立ち寄るのもおすすめですよ。
ブールデル美術館 / Musée Bourdelle

ブールデル美術館は、ロダンの弟子として知られる彫刻家アントワーヌ・ブールデルのアトリエ兼住居を利用した美術館。モンパルナス駅近くに位置し、20世紀初頭の彫刻家の創作空間を体感できる貴重なスポットです。
ブールデルは力強く男性的な彫刻スタイルで知られ、シャンゼリゼ劇場の装飾彫刻なども手がけました。美術館には彼の代表作をはじめ、習作、デッサン、写真など約500点の作品が展示されています。
特に見応えがあるのは、実際に使用されていたアトリエ空間で、制作途中の作品や工具がそのまま残されていて、芸術家の息遣いを感じられます。また、増築された展示室では大型彫刻作品をさまざまな角度から鑑賞できます。
中庭には彫刻作品が配置され、自然光の中で作品を楽しめるのも魅力です。ロダン美術館と比べると観光客が少なく、静かにじっくり作品と向き合える環境。彫刻に興味がある人、芸術家の制作現場に興味がある人はぜひ行ってみて。
パリ市立近代美術館 / Musée d’Art Moderne de la Ville de Paris
パリ市立近代美術館は、16区のトロカデロ地区に位置する20世紀・21世紀美術の宝庫です。1937年のパリ万国博覧会のために建てられたパレ・ド・トーキョーの一部を使用していて、エッフェル塔を望む絶好のロケーションにあります。
この美術館の最大の魅力は、20世紀の重要な芸術運動を網羅した充実したコレクションを無料で鑑賞できること。フォーヴィスム、キュビスム、シュルレアリスム、抽象絵画など、ピカソ、マティス、ブラック、デュフィ、ドローネー、モディリアーニといった巨匠たちの作品が並びます。特に有名なのは、ラウル・デュフィの巨大壁画「電気の精」とアンリ・マティスの「ダンス」で、これらは必見です。
常設展は無料で、約15,000点のコレクションから選ばれた作品が展示されています。一方、特別展は有料の場合があります。現代アート好きにはたまらないスポットで、エッフェル塔観光と合わせて訪れるのにぴったりです。館内も広々としていて、ゆったりと作品鑑賞を楽しめます。
バルザック美術館 / Maison de Balzac

バルザック美術館は、『人間喜劇』で知られるフランスの文豪オノレ・ド・バルザックが暮らした家を保存する記念館です。16区のパッシー地区、閑静な住宅街の丘の中腹に位置し、エッフェル塔を眺められる素朴な庭園も魅力です。
バルザックは1840年から1847年までこの家に住み、借金取りから逃れるために偽名を使っていたという逸話が残っています。館内には、彼の原稿、初版本、肖像画、手紙、愛用の家具などが展示されており、19世紀フランス文学の巨匠の生活と創作活動を知ることができます。
彼が使用していた書斎も再現されていて、一日15時間も執筆していたという驚異的な仕事ぶりに思いを馳せることができます。小さな美術館ですが、文学ファンには大いに訪れる価値のあるスポット。
庭園からはパリの街並みとエッフェル塔が見え、散策するだけでも気持ちのいい場所です。イギリス式カフェのRose Bakeryもあるので、美術館巡りで疲れたら一息つくのもいいですよ。トロカデロ地区の観光と合わせて訪れてみてはいかがですか。
エヌリー美術館 / Musée d’Ennery
エヌリー美術館は16区の高級住宅街にある小さなアジア美術専門の美術館で、ギメ東洋美術館の姉妹館のような位置づけです。19世紀の劇作家アドルフ・フィリップ・デヌリーとその妻が収集した東洋美術コレクションを展示していて、知る人ぞ知る隠れた名所となっています。
館内には日本と中国の美術工芸品を約7,000点収蔵。特に日本の根付コレクションは世界有数の規模を誇ります。
その他、中国の陶磁器、漆器、玉器、象牙彫刻、日本の陶器や装飾品などを、19世紀の邸宅の雰囲気を保ったまま美しく展示。エヌリー夫妻のジャポニスムへの情熱が感じられる、まるでプライベートコレクションを見学しているような親密な空間です。
規模は小さく、開館日も限られていますが、だからこそ特別感のある美術館です。見学はガイド付きのみ可能で、要予約です。
国立公文書館 / Musée des Archives Nationales
国立公文書館は、マレ地区の壮麗な貴族邸宅「スービーズ館」と「ロアン館」を利用した歴史文書の保管所です。フランスの歴史を物語る貴重な文書や資料を保管・展示していて、建物自体も18世紀ロココ様式の傑作として見応えがあります。
館内では、ルイ16世の日記、ナポレオンの遺言書、ルイ14世の遺言書、マリー・アントワネットの最後の手紙、人権宣言など教科書でしか見たことのないような歴史的資料の実物を見ることができます。また、中世の羊皮紙文書から現代のデジタル記録まで、フランスの1000年以上の歴史を辿る貴重なコレクションが保管されています。
特に美しいのは「スービーズ館」の「王妃の間」や「楕円の間」で、ロココ装飾の最高峰とされる華麗な内装は必見です。歴史好きな人、建築美術に興味がある人には特におすすめのスポットです。マレ地区散策の際には、ぜひ立ち寄ってみてください。常設展の一部は無料で見学できますが、特別展は有料の場合があります。
ラ・メゾン・エリゼ / La Maison Elysée
ラ・メゾン・エリゼは、2024年7月にオープンしたばかりの新しいスポットで、大統領官邸エリゼ宮の真向かいに位置しています。多くの人が大統領官邸の歴史に触れられるようにと、マクロン大統領の発案で創設されたこの施設は、美術館・カフェ・ブティックが一体となった文化スペースです。
美術館エリアでは、1848年以来大統領公邸となっているエリゼ宮の裏側を、文書、家具、陶磁器、大統領への贈答品などを通じて知ることができます。展示には、1740年に家具職人シャルル・クレサンが制作したルイ15世様式の机の原品や、1972年にジョルジュ・ポンピドゥー大統領がデザイナーのピエール・ポーランに依頼した作品、新しい閣僚評議会のテーブルなど、貴重な品々が並んでいます。大統領官邸で働く約800人の職員——時計職人、庭師、料理人、アーカイブ担当者などについても映像で紹介されていて、華やかな表舞台だけでなく、舞台裏の仕事も知ることができます。
ブティックにはフランス企業やフランス職人によって作られる高品質な品が並びます。パッケージにはトリコロールカラーを使用し、まさにメイド・イン・フランスが楽しめるショップです。入り口を入ると、まずはブティックがあり、その奥に美術館展示スペース、2階にカフェがあります。
第一日曜日はフランス中で文化施設が無料開放される日
毎月第一日曜日は、パリだけでなくフランス中で美術館や文化施設が無料開放される日です。すべての施設ではありませんが、パリでも人気の観光地が無料で開放されます。
施設によってはかなり混み合いますが、お得に観光できる大きなチャンスです。もし旅行期間に第一日曜日が含まれている場合は、この日を利用しない手はありませんよ。
パリで第一日曜日に無料で見学できる施設リスト
毎月第一日曜が無料になる施設のなかでも、一年中第一日曜が無料になる施設と、オフシーズン中のみ第一日曜日が無料になる施設があります。
また、無料であっても予約必須の施設もあるので、訪れる前に必ず公式サイトで確認してくださいね。
🌈 毎月第一日曜日が無料になる施設(一年中)
❄️ 11月〜3月だけ第一日曜日が無料になる施設リスト
ここからはオフシーズンとなる11月から3月の間だけ、第一日曜日が無料になる施設を紹介していきます。
※ロダン美術館のみ10月の第一日曜日も無料、コンシェルジュリーは12月は適用されません。
独自に無料入館日を設けている美術館も
第一日曜日の無料開放日とは別で、各美術館で無料入館日を設けている場合や、無料で夜間営業を行っている美術館もあります。ここではそのリストをご紹介します。
無料入館日がある美術館
無料開放日:7月14日、毎月第一金曜の18時以降
無料開放日:毎月土曜日の17時以降
⚠️ 無料開放日が変更、廃止される場合もあります。訪れる前に公式サイト等でご確認ください。
美術館巡りをするならパリミュージアムパスは必須!
パリミュージアムパスとは、パリとパリ近郊で使える観光フリーパスです。パスを持っていれば対象の施設のチケットを購入せずそのまま入場できるので、多くの観光客が利用しています。パリの観光・交通系のフリーパスの中でもっとも知名度が高く利用者が多いフリーパスです。
パリで美術館巡りをしたりたくさん観光施設を訪れたいと考えているなら、パリミュージアムパスは必須アイテム。予約の手間も省け、お得に観光することができますよ。
パリミュージアムパスは公式サイト、ツアー・観光チケットのオンライン予約サイト、パス対象施設の窓口、空港の観光カウンターで購入可能です。
以前は紙媒体のチケットのみでしたが、現在はE-チケットがあるので、公式サイトやオンライン予約サイトでオンラインで購入するのが簡単でおすすめです。
オンライン予約サイトは公式料金よりも割高ではありますが、実際に購入した人のクチコミやレビューが見られます。購入を迷っている人は、実際に使った人の声を参考にしてみるのもおすすめですよ。
公式サイトで購入する場合は、キャンセル・返金は不可です。よく考えてから購入してくださいね。
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